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1992 年度 実績報告書

金属/窒化珪素セラミック界面における珪化物生成の制御法確立とその接合への応用

研究課題

研究課題/領域番号 03650562
研究機関北海道大学

研究代表者

新谷 光二  北海道大学, 工学部, 助教授 (80001204)

キーワード金属・セラミック接合 / 窒化珪素 / 鉄 / コバルト / ニッケル / 金属・珪素固溶体 / 金属・珪素化合物 / 機械的熱的物性
研究概要

金属・合金と窒化珪素セラミックの混合粉状試料について、加熱時の窒素放出挙動を調べた。Niと窒化珪素セラミックの反応が主眼である。
遊離窒素の放出が観察され始める温度、即ち反応開始温度はNi系では約1200K、Fe系では約1000K、Co系では約1500Kであった。Ni系では、微粉末の代りに粗粉末を用いると潜伏期が観察された。1373Kの生成物はNi-Si固溶体であった。Fe系では、微粉末ならば反応温度ですぐ遊離窒素が放出され潜伏期は観察されなかった。しかし、1073Kでは粗粉末は窒素を放出しなかった。Co系では、ほぼFe系と同様の傾向を示した。Fe系の生成物はFe_2Siであるが、Co系では1473K、1523K共生成物が溶融し少量の為、同定できなかった。
反応の潜伏期は温度の影響を受け、低温ほど長くなった。潜伏期では反応による遊離窒素の分離が遅れているのではなく、分解反応自体が起っていないことを確認した。
ついで合金系の研究を行った。Ni-8at%Cr系では潜伏期もほとんど無く反応の促進効果が見出された。Ni-0.5at%Al系では窒化珪素の全量が分解され、Ni系よりも反応が促進された。5at%Al系ではAlNの生成によって、反応が抑制されることが見出された。Ni-0.1at%Ti系ではTiNの生成が認められた。0.3at%Ti系ではNi_5Si_2とTiN,TiN_2などが見出された。Ni-Ti系では窒素の放出は観察されなかったが、これはこの様な窒化物を生成するからで、Niと窒化珪素との反応そのものは進行していた。
合金系全体としては適量の合金元素の添加によって潜伏期が減少することが判明した。しかし、合金元素が多量に含まれると珪化物、窒化物を生成することから、接合界面の健全化には害があることが分った。

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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