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1991 年度 実績報告書

チタンアルミナイド軽量耐熱材料のクリ-プ強化機構と材料設計

研究課題

研究課題/領域番号 03650564
研究機関東北大学

研究代表者

丸山 公一  東北大学, 工学部, 助教授 (90108465)

研究分担者 及川 洪  東北大学, 工学部, 教授 (30005243)
キーワードチタンアルミナイド / 金属間化合物 / 耐熱材料 / クリ-プ変形 / 変形機構 / 動的再結晶 / クリ-ブ構成式 / 材料設計
研究概要

1.θ法の物理的意味 本研究では,機械試験で得られたクリ-プ曲線をθ法とよばれる次式で解析し,解析結果に基づいて材料設計手法を検討する.
ε=A{1ーexp(ーαt)}+B{exp(αt)ー1}(1)
この式の物理的意味に関する検討から,この式塑性変形の基本式であるOrowanの式から導出できることおよび材料定数A,B,αの物理的内容を明らかにした.
2.θ法による解析 (1)式に基づくγーTiAlのクリ-プ曲線解析から,以下のことが明らかになった.この材料は転位クリ-プで変形しており,クリ-プ強度の組成依存性は拡散係数変化にともなう変形の速度定数αの変化に起因している.クリ-プ強度の結晶粒径依存性は,変形機構そのものとは無関係であり,粒界移動や動的再結晶などの組織変化に起因している.
3.組織観察 結晶粒形状の観察結果から,高応力では動的最結晶が,低応力では粒果移動がおきることが明らかになった.これらは,変形の進行とともに激しくなり,この材料の劣化機構として最も重要なものである.変形初期の転位線は強い方向性を持った特異な形状を有しており,変形の進行とともに特異な異方性が消失する.このこともまたこの材料における軟化機構の一つと考えられる.
4.材料設計への発展 (1)式の材料定数A,B,αおよび破断ひずみε_rは重要な高温強度特性である最小クリ-プ速度ε_mおよび破断時間t_rと次の関係にある.
ε_m=2α√<AB>(2) t_r=(1/α)1n(ε_r/B)(3)
したがって,材料定数を金属学的手法で制御できれば,クリ-プ特性を任意に制御できる.これまでに得られている情報に基づいて,材料定数の金属学的制御手法について検討をおこない,その制御指針が得られた.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 丸山 公一,及川 洪: "θ法とその耐熱合金設計への応用" 日本学術振興会第123委員会報告. 32. 201-207 (1991)

  • [文献書誌] 石川 幸雄,丸山 公一,及川 洪: "TiAlのクリ-プ変形における転位組織変化とクリ-プ速度" 日本学術振興会第123委員会報告. 32. 313-321 (1991)

  • [文献書誌] 丸山 公一,及川 洪: "改良θ法のクリ-プ構成式の物理的説明" 日本金属学会誌. 55. 1189-1193 (1991)

  • [文献書誌] K.Maruyama,T.Takahashi H.Oikawa: "DiHereut Origins of GrainーSize and Composition EHects on Creep in TiAl" Materials Science and Engineering. A152. (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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