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1992 年度 実績報告書

炭素鋼の恒温変態

研究課題

研究課題/領域番号 03650577
研究機関鳥取大学

研究代表者

岡 宗雄  鳥取大学, 工学部, 教授 (60029866)

研究分担者 早川 元造  鳥取大学, 工学部, 助教授 (60093621)
岡本 尚機  鳥取大学, 工学部, 助手 (30029889)
キーワード炭素鋼 / ベイナイト変態 / 組織 / 形態 / 生成機構
研究概要

前年度は亜共析組成の鉄-炭素二元合金を用いて,炭化物の析出形態の異なる三種類の上部ベイナイトおよび下部ベイナイトの存在領域(温度,炭素濃度)を示す形態図を作成し,ベイナイトフェライト(α_B)の生成メカニズムを明らかにした.本年度はベイナイト中の炭化物(θ)の析出メカニズム,すなわちθがα_B生成のどの時点で析出するのか,オーステナイト(γ)からか炭素を過飽和に含んだα_Bからか,につて調査した.
成果の概要は以下のとおりである.
γ/α_B/θ三相間の結晶方位関係を電子顕微鏡観察により調べた.上部ベイナイトについては,(111)γ//(011)α//(100)θ;[101]γ//[111]α//[010]θ (1)が得られた.γ/α_B間はK-S関係,α_B/θ間はBagaryatskiiの関係としてよく知られた整合性の良い関係であるが,γ/θ間は新しい関係で,ちゅう密面,ちゅう密方向同士が互いに平行な関係にある.したがって前年度の結果とあわせてθはαv生成後にγ/α_B界面に炭素原子が濃縮したγからの直接析出すると考えられた.
一方,下部ベイナイトについては,(111)γ//(011)α//(103)θ;[101]γ//[111]α//[010]θ (2)が得られた.γ/θ間はIsaichvの関係である.これはθがγから直接析出したときにとる関係として知られたもので,前年度の結果とあわせてθはαv生成と同時にせん断変形で生じたα_Bのすべり面がつくるレッジにγから直接析出すると考えられた.

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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