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1991 年度 実績報告書

シクロトリホスファゼン誘導体の合成とその液晶性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03650650
研究機関岐阜大学

研究代表者

守屋 慶一  岐阜大学, 工学部, 助教授 (40174461)

研究分担者 矢野 紳一  岐阜大学, 工学部, 教授 (70021607)
キーワードシクロトリホスファゼン / 液晶 / 相転移
研究概要

シクロトリホスファゼン(R_2OPN)_3においてR=OC_6H_4C_6H_4OCnH_<2n+1>(n=6〜12)を新規に合成することに成功し、その液晶性と相転移をDSC及び偏光顕微鏡のオルソスコ-プ及びコノスコ-プ像観察により検討した。その結果n=6には冷却方向においてのみ、モノトロピックのネマティック相(N)及びS=±1と±1/2のディスクリネ-ションを有するスメクティックC(Sc)相が見出された。n=7にはDSCの第1昇温過程において4本の血熱ピ-クが見られ、449と455.1Kの吸熱ピ-クの間でS=±と±1のデイスクネ-ションを有するシュリ-レン組織とブロ-クンファン組織を同時にもつSc相を、また455.7kと456.5kの吸熱ピ-クの間でS=±1のディスクリネ-ションを有するN相を見出した。n=7の第一降温過程においても4本の発熱ピ-クが見出され、456と455K及び455と452Kの間でそれぞれN相及びSc相が見出された。n=8ー12のシクロトリホスファゼンにおいては、n=7に類似したエナンチオトロピックのSc相が見出された。融点(結晶ー液晶相転移温度)はnの増加とともに減少する。また透明点(液晶ー等方性液体、相転移温度)は炭素数,nが増加しても変化しない。結果として液晶領域はヘキサキス(4ー(4´アルコキシ)バイフェノキシ))シクロトリホスファゼンのアル
コキシ鎖の長さが増加するとともに拡がる。また赤外吸収スペクトルの温度変化測定を行った結果、n=7においてP=N振縮振動及びpーoー(c)振縮振動は融点において12から12cm^+及び11cm^+から11cm^+へとそれぞれ低波数側にシフトした。このことは、P=N及びpーO結合が融点において伸びることを示唆している。未端のメチル基も線巾が広くなり、融点において運動が激しくなっていることを示す。R=C_6H_4C_6H_4CNのシクロトリホスファゼンにおいては、X線構造解析のための結晶を育成中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Keiichi Moriya,Hiroshi Mizusaki,Masahiro Kato,Shinichi Yano and Meisetsu Kajuwara: "Liquid Crystalline State in Hexakis(4ー(4´ーalkoxy)biphonoxyーcyclotriphosphazene" Liquid Crystals.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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