研究課題/領域番号 |
03650795
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
徳山 泰 関西大学, 工学部, 教授 (60067519)
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研究分担者 |
長谷川 喜衛 関西大学, 工学部, 助教授 (30156327)
小幡 斉 関西大学, 工学部, 教授 (00067646)
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キーワード | Iceーnucleating gene / Pseudomonas viridiflava / Iceーnucleating bacterium |
研究概要 |
氷核活性細菌Pseudomonas viridiflava DNAに由来する約13.2kbーEco RIフラグメントの自己環化DNA(pNVRー1)は、Ecoli中で氷核活性及びアンピシリン耐性を発現する。以下に、本年度の研究実績の概要について述べる。 1)pNVRー1上の氷核活性遺伝子部位のサブクロ-ニングをpUC系プラスミドベクタ-pHSG298を用いて行った結果、氷核活性遺伝子は、pNVRー1に存在する5つのSalIフラグメントのうち、隣接する1.6kbと4.5kbの大きさのフラグメント中にコ-ドされていることがわかった。さらに、サブクロ-ニングにより得られたDNAを用いて塩基配列の一部を解析したところ、氷核活性発現に関与するプロモ-タ-領域・SD配列・翻訳開始コドンが推定された。また、既知の氷核活性蛋白のN末端領域と相同性の高いアミノ酸配列も確認された。一方、pNVRー1の小型化することによりori領域及びアンピシリン耐性遺伝子領域を検討した結果、pNVRー1の2.7kbーSalIフラグメント上にこれらの遺伝子領域が存在することが明らかとなった。 2)pNVRー1は、E.coli及びPseudomonas aeruginosa中で発現可能であり、かつ、両菌株中で多コピ-数存在することがわかった。また、pNVRー1を保持する両菌株の特性についても検討した。これらの結果については、現在、J.Ferment.Bioeng.に投稿中である。 3)Pseudomonas viridiflavaは、約40kbのプラスミド(pINA)を保持していることがわかった。pINAを導入したE.coliは、氷核活性を発現すること、また、pINAをEco RIで処理した結果、約13.2kbのフラグメントが得られたことから、pNVRー1はP.viridiflavaのプラスミドに由来することが示唆された。この研究内容については、Biosci.Biotach.Biochem.に投稿予定である。
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