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1992 年度 実績報告書

複製機能を有するシュードモナス属由来の自己環化氷核活性遺伝子の解析とその利用

研究課題

研究課題/領域番号 03650795
研究機関関西大学

研究代表者

徳山 泰  関西大学, 工学部, 教授 (60067519)

研究分担者 長谷川 喜衛  関西大学, 工学部, 助教授 (30156327)
小幡 斉  関西大学, 工学部, 教授 (00067646)
キーワード氷核活性遺伝子 / 氷核活性プラスミド / シャトルベクター
研究概要

氷核活性細菌Pseudomonas viridiflava DNA 中の氷核活性を含む約13.2kb- Eco RIフラグメントの自己環化 DNA(pNVR-1)を作成し、主として氷核活性部位の塩基配列の決定及び pNVR-1 の複製領域を利用したベクターの開発を試みた。以下に、本年度の研究実績の概要を述べる。
1)pNVR-1上の氷核活性遺伝子(inaV)部位のサブクローニングをpUC 系プラスミドベクターpHSG298 を用いて行い、inaV の塩基配列の約90% を決定した。決定された塩基配列のデータを基に inaVの氷核活性タンパク質のアミノ酸配列を推定したところ、inaVの氷核活性タンパクは、N末端領域・R繰り返し領域・C末端領域の三つの領域に分類された。さらに、既知の氷核活性タンパク質のアミノ酸配列と比較したところ、これら三つの領域は、非常に高い相同性を示すことがわかった。また、inaVが染色体由来かプラスミド由来なのかを明らかにするためP.viridiflava KUIN-2のゲノム分析を行ったところ、ina V はプラスミド由来であることがわかった。氷核活性遺伝子がプラスミド上にコードされているという報告がないことから、非常に興味深い結果である。
2)pNVR-1から構築したミニプラスミド pNVR-1012(約2.7kb)は、E.coli及び P. aeruginosa中で発現可能であり、かつ、両菌株中で多コピー数存在することがわかった。また、pNVR-1012 の E.coli中での複製には、E.Coli の PolA タンパク質が関与することがわかった。pNVR-1012のベクターへの応用を検討するため、pNVR-1012 を用いて NAHプラスミド上にコードされる salicylate hydroxylase(nahG) geneのクローニングを試みた。nahG gene を持つ組換えプラスミド pNVR-nahGは、E.coli及び P.aeruginosa 中で良好なnahG活性を示したことから、pNVR-1012は E.coli及び Pseudomonas属用のシャトルベクターとして利用できることがわかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 大釜 英貴: "Expression of the ice-nucleation active gene of a novel plasmid pNVR-1 from Pseudomonas viridiflava in Escherichia coli and Pseudomonas aeruginosa." J.Ferment.Bioeng.74. 73-76 (1992)

  • [文献書誌] 大釜 英貴: "Ice-nucleation gene of Pseudomonas viridiflava KUIN-2 coded on a plasmid." Biosci.Biotech.Biochem.56. 1690-1691 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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