研究課題/領域番号 |
03660024
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
竹内 芳親 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 教授 (90032094)
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研究分担者 |
岩崎 正美 鳥取大学, 農学部, 助教授 (60032299)
本名 俊正 鳥取大学, 農学部, 助教授 (90093624)
遠山 柾雄 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 助教授 (00038267)
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キーワード | 砂漠化 / 潅漑水 / 有果皮 / 種子 / 発芽試験 / 無果皮 / 発芽率 |
研究概要 |
砂漠化の防止は、現代に生きる我々人類の責務として課せられた課題の一つであるとの考えのもとに研究を進めてきた。その中で最も重要と考えられる課題が潅漑水の問題である。そこで、水不足を補う意味で海水の利用が考えられる。 以上の理由で、本実験はNac1存在下におけるホウレンソウ種子の果皮の有無及び種子の重さの違いが発芽にどう影響するかについて調査した。 発芽試験は品種「日本」、出芽試験は品種「グローリー」を用い、果皮を除去した無果皮と除去しない有果皮をそれぞれ種子の重さ別に軽い順に(1)〜(5)の段階に分けた。発芽試験は0(蒸留水)、50、100、150、200meq/lの溶液を用いた。 その結果、Nac1溶液での発芽率は有果皮ではNac1溶液の濃度が高くなる程低下した。それに反して、無果皮の場合は種子重による低下はなく、またNac1濃度の影響も150meq/l以下の濃度では100%の発芽率を示し、200meq/lの高濃度でも84.7%の発芽率を示した。このような結果から、ホウレンソウの発芽はNac1存在下では有果皮よりも無果皮の方が発芽、出芽共に良く、無果皮の場合、高い濃度のNac1存在下においても、高い発芽率を示すことが知れた。有果皮の場合は種子重が重くなる程発芽率が悪くなり、また発芽に要する日数も多くなる傾向を示した。この傾向はNac1存在下に於ても同様であった。 果皮の厚さと種子重の関係を調査した結果、1%水準で正の相関があり、種子が重くなると果皮も厚くなることが知れた。 ホウレンソウの種子発芽は果皮による水浸透量に関与し、種子の発芽が抑制されることが示唆された。
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