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1992 年度 実績報告書

高性能・高付加価値化のための新規絹紡複合糸作成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03660054
研究機関信州大学

研究代表者

松本 陽一  信州大学, 繊維学部, 助手 (50021176)

研究分担者 清水 義雄  信州大学, 繊維学部, 助教授 (20150675)
近田 淳雄  信州大学, 繊維学部, 教授 (20021131)
鳥海 浩一郎  信州大学, 繊維学部, 教授 (40016374)
キーワード新規絹紡複合糸 / トリプルコア・ツインスパンヤーン / マルチコア糸 / 移動挿入効果
研究概要

絹40%/綿40%/生糸20%コア・ツインスパンヤーン(紡出番手20Ne,撚り係数3)におけるマルチコア糸の移動挿入効果について検討した。
1.3本のコア糸(生糸21denier)の挿入方法により、次の3種類のトリプルコア・ツインスパンヤーンを作成した。なお、平均繊維長は絹短繊維67mm、綿繊維27mmであった。(a)紡出糸の表面にコア糸が出現しない、固定挿入糸。(b)紡出糸の表面にコア糸が常に出現する、全移動挿入糸。(c)紡出糸の表面にコア糸が見え隠れする、部分移動挿入糸。
2.トリプルコア・ツインスパンヤーンの糸軸方向においてコア糸の見える長さをLout、コア糸の見えない長さをLinとするとき、糸作成時におけるコア糸の移動挿入周期によりLoutとLinは変化する。なお、LoutとLinの長さはリング精紡機と使用装置の設定条件から、計算によって求めた。
3.糸の引っ張り強伸度(試長20cm,引っ張り速度10cm/min,試験回数100回)を測定した結果、(a)全移動挿入糸と固定挿入糸に比べて部分移動挿入糸は大きな強力を持つが、伸度はほぼ中間的な値であった。(b)部分移動挿入糸におけるLoutの長さは全移動挿入糸と固定挿入糸における試長と同じ効果かあった。(c)部分移動挿入糸においてLout(あるいはコア糸の移動周期)が長くなるにつれて、糸強力は小さくなった。
4.糸の太さむら(ウスター自動糸むら試験機、糸の送り出し速度25m/min,試験時間1分)を測定した結果、全作成糸において太さむらの変動係数(CV%)とスペクトログラムにはほとんど差が認められなかった。しかし、糸の毛羽の大小を表すヘヤリネスはLout(=Lin)の減少とともに小さくなった。
以上のように、トリプルコア・ツインスパンヤーンにおいてコア糸の挿入方法、および移動周期は糸の品質に影響する製造パラメータであった。

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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