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1991 年度 実績報告書

土壌セレンの形態とその変化

研究課題

研究課題/領域番号 03660071
研究機関京都府立大学

研究代表者

山田 秀和  京都府立大学, 農学部, 講師 (60094405)

キーワードセレン / 土壌セレン / 土壌 / 元素状セレン / 可溶性セレン / トリメチルセレノニウムイオン / ジメチルセレン
研究概要

1.土壌セレンの存在形態を検討するため,セレンを希水酸化ナトリウム溶液で抽出し,(a)土壌腐植酸中に有機態で含まれるセレン,土壌フルボ酸中に有機態で含まれ(b)疎水性樹脂に吸着する高分子成分に含まれるセレン,(c)樹脂に吸着しない低分子成分に含まれるセレン,無機態の(d)4価及び(e)6価セレンに,分別する方法を組み立てた.この方法を土壌10点に応用したところ,各形態のセレンの平均含有割合(%)は,腐植酸中13,フルボ酸高分子成分中23,低分子有機態7,無機態4価47,無機態6価10であった.
2.土壌セレンの形態変化を,土壌を湛水条件下30℃で約40日間放置して検討した.その結果湛水処理によって土壌セレンの形態に著しい変化は認められなかった.
3.加熱処理に伴う土壌セレンの形態変化を検討した.土壌を開放系で100〜700℃で約1時間加熱すると,温度の上昇と共に有機態セレンの減少が起こり500℃以上で完全に消失し,それと共に無機態の4価セレンの増加が認められた.更に700℃に達するとセレンの揮散が認められた.土壌セレンは加熱によって亜セレン酸に変化し揮散するものと推察された.
4.溶液中のコロイド状の元素状セレンの選択的定量法を開発し,湛水条件下30℃で31日間放置した土壌の抽出液に応用した.生成した元素状セレンは数ng/g以下で,元素セレンがコロイド状で可溶性セレンとして要与する可能性の少ないことが認められた.
5.トリメチルセレノニウムイオンの土壌中での挙動を検討した.土壌に添加したトリメチルセレノニウムイオンは土壌微生物によって速やかに分解され,多くがガス状化合物に変化することが認められた.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] YAMADA H.: "Behavior of trimethylselenonium ion in soils(仮題)" Soil Sci.Plant Nutri.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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