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1991 年度 実績報告書

塩生植物に存在する新しいタイプのATPaseの機能と挙動に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03660087
研究機関近畿大学

研究代表者

平山 修  近畿大学, 農学部, 教授 (80032580)

研究分担者 横田 一成  島根大学, 農学部, 助教授 (90158361)
キーワード塩生植物 / ATPase / phosphatase / ミクロソ-ム / 膜結合型酵素 / 耐塩性酵素
研究概要

塩生植物オカヒジキ(Salsola komarovi)をホモゲナイズし,分画遠心によつてミクロソ-ム画分を調製した。ミクロソ-ム画分にzuittergentを加えて(終濃度,0.5%)可溶化し,得られた可溶化タンパク質をDEAEートヨパ-ルカラムによるHPLCで分離し,ATPase活性画分を得た。この活性画分をさらにTSKgelーG3000SWカラムでHPLC分離することにより,精製ATPase画分(膜結合型ATPase)を調製した。他方,100,000×g上清画分を硫安分画し活性画分どして40ー60%飽和硫安画分を集め,これを上記と同様にDEAEートヨパ-ルカラムおよびTSKgelーG3000SWカラムにかけ,遊離型ATPaseを精製した。膜結合型および遊離型ATPaseの存在比は4:96であった。両酵素はともにpーnitrophenylphosphate>pyrophosphate>ADP=ATPの順にリン酸エステルをよく分解した。また,K^+,Na^+,Rb^+,Ca^<2+>,Mg^<2+>の一価二価カチオンで活性が促進された。50mMnitrate,1mM azideの阻害剤で全く影響を受けないが,100μMorthovanadateおよび100μM molybdateの阻害剤で強く阻害された。これらの結果は,既報のデ-タから判断すると,本酵素はATPaseおよびphosphataseの両性質をもっているATPaseであり,acid phosphataseにより近い酵素と云える。本酵素は強い耐塩性を示し,0.8MNaclおよび0.8Mkclの何れの塩にもほとんど活性に影響を受けなかった。強い耐塩性をもつ酵素の報告は,知る限りこれが最初である。本膜結合型ATPaseは,オカヒジキ・ミクロソ-ム画分に存在するphosphatase活性の約90%を占め,中生植物ではみられない特異な酵素分布を示した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 平山 修,横田 一成,野田 政之,本多 哲郎: "塩生植物オカヒジキにおける膜結合性ホスファタ-ゼの存在とその特性" Agricultural and Biological chemistry.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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