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1991 年度 実績報告書

植物の培養細胞におけるテルペン生成の調節機構に関する研究.

研究課題

研究課題/領域番号 03660123
研究機関帯広畜産大学

研究代表者

鍋田 憲助  帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (70093911)

研究分担者 田崎 弘之  帯広畜産大学, 畜産学部, 助手 (80231405)
キーワードカラマツ / 生合成,セスキテルペンの / 無細胞抽出液 / セスキテルペン環化酵素
研究概要

(1)カラマツカルスにおける生育と二次代謝との関連を検討するために、リグナンとセスキテルペンのカルスにおける蓄積量を経時的に測定した。その結果、リグナン類は、生育の停止した時期に(培養70日)、セスキテルペンは生育の旺盛な時期(30日)に最大量蓄積することがわかった(Nabetaら、Phytochemistry)。しかし、lignan生成に関わると考えられるペルオキシタ-ゼ活性は生育旺盛な時期に最大値を示した。
(2)2z,6Z-,2Z,6E-,2E,6Z-,2E,6E-1,1-^2H_2-ファルネシ-ルピロリン酸、および6-^2H-ファルネシ-ルピロリン酸(4種の幾何異性体の混合物)化学合成した。合成したファルネシ-ルピロリン酸を培養30日のカラマツカルスより調製した粗酵素液に添加し、環化反応を試みた。その結果、2Z,6E-および2Z,6Z-ファルネシルピロニン酸のみbisabolane系列(αーcedrene,βーbisabolene,acoradiene,αーbergamotene)やhimachaleneなどの環状セスキテルペンの生成が認められた。また6位に重水素標識したファルネシルピロリン酸がcedreneへ環化する際に、重水素のほぼ50%が失われる事が判った。このことは、既に広く認められている、2Eーファルネシルピロリン酸からネロリジルピロリン酸を経て環状セスキテルペンへ環化する過程やcedrene生成における選択的な1,2ー水素転移とは異なる過程で生成したことを示唆した。
(3)上記の反応は、粗酵素液での反応のため、例えば、2E-ファルネシルピロリン酸がフォスファタ-ゼにより、選択的に加水分解を受けたためとも考えられる。酵素液からのセスキテルペン環化酵素の部分精製を行ったところ、活性画分は46,200gの沈澱画分に認められ、ホスファタ-ゼ活性は部分的に取り除くことができた。また、環化酵素活性は界面活性剤により、一部、可溶化した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] K.NABETA,K.NAKAHARA,J.YONEKUBO,H.OKUYAMA,T.SASAYA: "Lignan Biosynthesis im Larix leptolepis callus" Phytochemistry. 30. 3591-3593 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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