研究課題/領域番号 |
03660170
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
林産学
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
阿部 勲 三重大学, 生物資源学部, 教授 (20024581)
|
研究分担者 |
光永 徹 三重大学, 生物資源学部, 助手 (20219679)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1992
|
キーワード | 縮合型タンニン / 縮合型タンニンのフェノール核パターン / カラマツ樹皮抽出物のフェノール性 / カテキンの複素環開裂 / 縮合型タンニンのフェノール化修飾 |
研究概要 |
1 縮合型タンニンの構造解析 ワットル・タンニンを試料として、フェノール特性解析のための適正なフェノール化-核交換反応用試薬の組成と反応条件を迸定した。更に精製フラバノール2量体を用いて、タンニン純度を測定する場合、および核交換法による特性解析上の留意点を明らかにした。 ついで、カラマツ樹皮から得た逐次抽出物の特性を、ワットルおよびケブラコ・タンニンと比較検討し、外樹皮の溶媒抽出率は内樹皮の2倍程度であるが、外樹皮のA-環を構成するフェノール核の変性度は内樹皮に比べ極めて大であることを核交換手法によって明らかとした。 2 モデル物質によるフェノール化・核交換反応桟構の解明 単量体モデルを用い、BF_3触媒存在下でのフェノール化挙動を追跡すると共に、3種類の主要反応生成物の構造を決定した。これらの知見をもとに、フェノール化および核交換反応桟構について論及し、縮合型タンニンの酸触媒下における緩和な反応によって、高分子試料の低分子化および複素環開裂型のフェノール付加物が得られる可能性のあることを認めるなど、縮合型タンニンの化学修飾に関する重要な基礎資料を得た。 3 縮合型タンニンの化学修飾 リジッドな構造をもつ縮合型タンニンを、屈曲性と均質な反応性に富んだ夛価フェノールポリマーに変性することを目的として、フェノール化媒体、プロトン酸触媒等の適正反応条件について検討した。その結果、レゾルシノール媒体配合量100g/100g、硫酸触媒添加量0.05mol/100gおよび、120゚C-2h反応の諸条件を迸定した。また、非水系、水系の相違が反応速度などのフェノール化挙動に影響すること、および予備試験的ではあるが、フェノール化物のイオン化と求核反応速度は原試料に比べ著るしく改善さるれことを見出した。
|