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1991 年度 実績報告書

水産無脊椎動物レクチンのカルシウム結合性と石灰化機構

研究課題

研究課題/領域番号 03660217
研究機関北里大学

研究代表者

村本 光二  北里大学, 水産学部, 助教授 (90157800)

キーワードレクチン / 無脊椎動物レクチン / フジツボ / 石灰化 / カルシウム / 殻 / 凝集素
研究概要

本研究では水産無脊椎動物レクチンのカルシウム結合性に着目し、各種水産無脊椎動物の殻構成物質を化学的免疫化学的に分析してレクチン様物質を探索し、マトリックスの分子構築を調べると共に、殻の石灰化機構におけるレクチンの役割を明らかにすることを目的にしている。必ず甲殻類、二枚貝類、きょく皮動物の殻を脱灰して得た殻マトリックス成分のアミノ酸、中性糖、アミノ酸、シアル酸の組成分析を行った後、SDSゲル電気泳動でタンパク質成分を調べた。キタムラサキウニとイトマキヒトデからはシアロ糖タンパク質が主成分として検出された。さらに泳動ゲルをニトロセルロ-ス膜にブロッティングした後、アカフジツボ・レクチン抗体で免体染色し、甲殻類やきょく皮動物で陽性反応を確認した。
高等脊椎動物のカルシウム結合タンパク質には、γーカルボキシグルタミン酸(Gla)が存在し、カルシウムとの結合に機能していることが知られている。無脊椎動物におけるGlaの存在は明確でないが、無脊椎動物の殻マトリックス内のGla存在の確認のために、アルカリ加水分解物から硫酸バリウムで濃縮したGlaの分析をプレカラムラベルHPLCで検討した。
次にアカフジツボ・レクチンのカルシウムとの結合特性を紫外吸収差スペクトルによって調べ、140Kレクチンと64Kレクチンの結合定数として各々、2.4_x10^4[M^<-1>、5.2_x10^3[M^<-1>]を求めた。さらに炭酸カルシウム過飽和溶液にレクチンを加えたところ、結晶化の阻害がみられた。そこで各種化学修飾レクチンと殻マトリックス成分の阻害作用およびそれらの共働作用を現在検討している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] K.Muramoto: "Seasonal changes in the multiple lectin compositins of the acorn barnacle Megabalanus rosa as related to ovarian development." Comp.Biochem.Physiol.98B. 603-607 (1991)

  • [文献書誌] K.Muramoto: "Analysis of sugar compositions of glycoproteins electroーblotted onto PVDF membrane." Nippon Suisan Gakkaishi. 57. 1121-1126 (1991)

  • [文献書誌] K.Muramoto: "Analysis of γーcarboxyglutamic acid in marine invertebrate shell matrices." Anal.Sci.

  • [文献書誌] K.Muramoto: "The aminoーacid sequence of a lectin from conger eel,Conger myriaster,skin mucus." Biochim.biophys.Acta.

  • [文献書誌] K.Muramoto: "Geographical variation of the multiple lectins in the acorn barnacle,Megabalanus rosa." Nippon Suisan Gakkaishi.

  • [文献書誌] K.Muramoto: "Photoaffinity labeling of an acorn barnacle lectin with a photoactivatable fluorescent reagent derivative of Dーgalactosamine." Dev.Comp.Immunol.16. 1-8 (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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