研究課題/領域番号 |
03660221
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
河相 一成 東北大学, 農学部, 教授 (60006012)
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研究分担者 |
横山 英信 東北大学, 農学部, 助手 (70240223)
冬木 勝仁 東北大学, 農学部, 助手 (00229105)
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キーワード | 卸の大型化 / 売り手の分散化 / 品質格差 / 価格差 / 食管制度 |
研究概要 |
1.自主米機構による米の競争入札により、自主米市場に現われた変化の主な特徴は次のとおりである。 (1)卸売会社の合併・系列化、量販店取り引きの拡大 (2)取り引きの基準が産地品種に固定化する一方、Aランク米取り引き価格とBランク米取り引き価格との差が縮小する傾向がみられる (3)売り手は、県経済連単位を建前としているが、産地の対応は、単協別・地区別の競争気運が譲成されつつある (4)そのため、買い手の大規模化と、売り手の細分化という関係が構造として出来上る条件が準備されつつあると言える 2.自主米取り引き基準となっている産地品種が、米の品質とされ産地品種の相違が米品質の差異とされ、従って、この品質差異による価格の差異が生じている。この「品質差異」と「価格差」との関連について、価値論視点から明らかにする(「紀要」に投稿準備)。 3.米取り引きに競争条件が拡大したことにより、産地では、低コストによる生産体制の構築に向かいつつある。このことは「新農政」が現場に浸透しやすい条件になりつつあることを意味する。 4.以上のことから、米需給の国家管理・米流通ルート特定化・農家の米再生産保障等を体系化している食管制度に対する自主米機構の影響には大きいものがあることが推定されるが、この点については最終年度においてまとめることとする。
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