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1991 年度 実績報告書

鳥類サカディアンリズムの神経内分泌機構

研究課題

研究課題/領域番号 03660279
研究機関名古屋大学

研究代表者

海老原 史樹文  名古屋大学, 農学部, 助教授 (50135331)

キーワードサ-カディアンリズム / ハト / 松果体 / メラトニン / マイクロダイアリシス
研究概要

鳥類のサ-カディアンリズムは、松果体、網膜、視床下部に存在するオシレ-タ-が機能的に結びついたサ-カディアン機構により、制御されている。
本研究は、これらのオシレ-タ-がどのような仕組みで内的同調を保ち、個体レベルのサ-カディアンリズムを制御しているのかを明らかにしようとするものである。本年度は、松果体と網膜の機能的結合について、マイクロダイアリシス法を用いて検討した。
まず、最初に、ハト、ウズラ、ニワトリについて、マイクロダイアリシス法により松果体メラトニンリズムを測定し、明暗周期下で明確な日周リズムを示すことを明らかにした。さらに、恒常条件下でもこのリズムは継続することを示し、マイクロダイアシリス法によって得られたメラトニンリズムがサ-カディアン機構に基づくリズムであることを明らかにした。
次に、網膜と松果体との機能的結合を知る手がかりとして光による松果体メラトニン合成の抑制を取り上げた。まず、ハトを用い、全身に光を照射し、メラトニン合成が抑制することを確認した。次に、網膜で受容した光が松果体メラトニン抑制に働いているか否かを調べるため、網膜に局所的に光を照射し、その反応を調べた。その結果、網膜で受容した光は松果体メラトニン抑制にほとんど寄与していないことがわかった。また、ノルエピネフィリンを松果体に投与しても、メラトニン抑制はほとんど生じないことがわかった。
以上の結果から、ハトでは、松果体メラトニンの光抑制には網膜からの光入力は重要ではなく、それ以外の光受容器からの入力が重要であることが示された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Shizufumi,Ebihara.,Itsuki,Oshima.,Minoru,Hasegawa.and Maki,Goto.: "The role of pineal and retinal melatonin in the control of circadian rhythms of the pigeon." ACTA XX Congressus Internationalis Ornithologici. IV. 2015-2021 (1991)

  • [文献書誌] Shizufumi,Ebihara.,Maki,Goto.,Minoru,Hasegawa.,Itsuki,Oshima.and Hiroto,Tadezawa.: "Genetic control of pineal melatonin synthesis in the mouse." Advances in Pineal research. 6. 67-74 (1991)

  • [文献書誌] Shizufumi,Ebihara.and Eberhard,Gwinner.: "Different circadian pacemakers control feeding and locomotor activity rhythms in European starlings." J.Comp.Physiol.A.

  • [文献書誌] Minoru,Hasegawa.and Shizufumi,Ebihara.: "Pineal melatonin rhythms of birds measured by in vivo microdialysis."

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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