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1993 年度 実績報告書

肝代謝調節におけるKupffer細胞の役割に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03660309
研究機関大阪府立大学

研究代表者

菅野 司  大阪府立大学, 農学部, 教授 (30081516)

研究分担者 木村 和弘  大阪府立大学, 農学部, 助手 (30192561)
塩田 昌一  大阪府立大学, 農学部, 講師 (10137242)
太田 光明  大阪府立大学, 農学部, 助教授 (20134504)
キーワードKupffer細胞 / 肝糖代謝 / Zymosan / ロイコトリエン / プロスタグラジン / 交感神経
研究概要

Zymosan(酵母の膜標本)はKupffer細胞に特異的に貧食され、生理活性物質を放出されることが知られている。Zymosanを煮沸することにより、2成分(遠心上清と沈査)に分離しうる。平成5年度は上清と沈査のKupffer細胞刺激により放出するアラキドン酸代謝産物の同定を行い、平成4年度に得られた肝交感神経刺激時に得られた代謝産物と比較検討した。
遠心上清にはmannoseを含有しKupffer細胞のmannose受容体に結合、アラキドン酸を遊離するが、アラキドン酸はlipooxygenaseの反応を介してロイコトリエンのみを産生することを明らかにした。このロイコトリエンは内皮細胞に作用し、循環障害を引き起こすし、実質細胞への酸素供給の抑制をもたらす。結果として、細胞障害をもたらす。一方、Kupffer細胞による沈査の貧食はアラキドン酸を遊離するが、アラキドン酸はcyclooxygenaseの反応を介してプロスタグランジンを産生し、実質細胞の糖代謝を刺激することを明らかにした。沈査の成績は神経刺激時の結果と一致する。
これらの成績はKupffer細胞のアラキドン酸代謝は刺激の種類により異なることを示唆する。今後、肝臓の病態生理や物質代謝の調節機序を理解するためにはKupffer細胞のアラキドン酸代謝の調節機序の理解が重要な課題である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] K.Kimura,M.Shiota,M.Ohta and T.Sugano.: "Different preparations of zymosan induce glycogenolysis independenctly in the perfused rat liver." Biochem.J.283. 773-779 (1992)

  • [文献書誌] M.Shiota,K.Kimura,M.Ohta and T.Sugano.: "Effects of nerve stimulation and zymosan on glycogenolysis in perfused livers from cold-exposed" Am.J.Physiol.263. G353-G359 (1992)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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