研究課題/領域番号 |
03660324
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
小川 博之 宮崎大学, 農学部, 助教授 (30012016)
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研究分担者 |
山口 良二 宮崎大学, 農学部, 助教授 (90150169)
加世田 雄時朗 宮崎大学, 農学部, 助教授 (70041019)
牧村 進 宮崎大学, 農学部, 教授 (80003127)
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キーワード | 牛 / 出血性素因 / 血小板 / 第VIII因子 / 第〓因子 / 遺伝スクリーニング |
研究概要 |
南九州で黒毛和種牛に発症する出血性疾患について、1982年から1994年までの13年間にわたり225頭を収集し、調査研究を行った結果、本疾患は単一の疾患ではなく、Chediak-Higashi症候群(C-HS)、第VIII因子異常症及び第〓因子異常症の3疾患から成ることが明らかとなった。そこで、主として血統調査をもとに、それぞれの疾患の遺伝様式を調べるとともに、保因牛摘発の可能性について検討した。 1)C-HSは種雄牛及び母牛の血統調査、子牛の発症状況から常染色体劣性遺伝と考えられるが、発症が比較的広範囲、長時間に及ぶため、確定にはさらに詳細な家計調査が必要である。本疾患は毛、眼底のメラニン異常、白血球顆粒異常、血小板機能異常が認められるが、いずれも保因牛摘発の指標とはならない。 2)第VIII因子異常症は種雄牛は単一であり、同一の母牛からの複数牛の発症、雌雄同数の発症から常染色体性劣性遺伝と考えられ、人間や他の動物の第VIII因子異常症と遺伝様式が異なる。父、母牛とも第VIII因子活性は正常であり、現在のところ保因牛の遺伝スクリーニングはできない。 3)第〓因子異常症は種雄牛、母牛の調査から常染色体性劣性遺伝と考えられるが、まだ血統調査は十分でない。発症に関与している種雄牛の第〓因子活性は低下しているが、母牛では低下は認められない。 3疾患とも発症牛の診断が可能であることから、試験交配により保因種雄牛を摘発することはできるが、今後、血液、遺伝子によるスクリーニング法について検討する必要がある。
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