• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1991 年度 実績報告書

哺乳類の糖結合蛋白質に対するモノクロ-ナル抗体作成

研究課題

研究課題/領域番号 03670013
研究機関九州大学

研究代表者

和佐野 公二郎  九州大学, 医学部, 助教授 (90117292)

キーワードラット肺 / 67kDaエラスチン結合蛋白質 / モノサイト / エラスチン受容体
研究概要

1).哺乳類の糖結合蛋白質の一つである分子量67kDaのエラスチン結合蛋白に焦点をあて当該年度は研究を行った。理由として、この蛋白は一つの分子内に糖認識結合部位とエラスチン結合部位を併有し、分子内のドメインの構築をモノクロ-ナル抗体で把握するのに都合の良いモデルとなるからである。生後一週目のラット肺からこの蛋白の抽出を試みたところほぼ純すいな形で67kDaの蛋白を得た。モノクロ作成の前に、まずウサギでポリクロ-ナル抗体を精製した蛋白に対して作成しその局在を免疫組織学的に検索し、下記の結果を得た。
A.この67kDaのエラスチン結合蛋白は、エラスチンペプチド吸着カラムに強く結合し、その結合はラクト-スまたはエラスチンペプチドのいずれによっても阻害される。この事は1つの分子内に2つの異ったドメインを有する事を反映すると考えられる。
B.作成した抗体は他の糖結合蛋白と交叉せず、このエラスチン結合蛋白内の糖結合ドメインは特異なるアミノ酸配列を有すると推定される。
C.免疫組織化学的検索により、この蛋白は骨髄由来の単球(モノサイト)の表面細胞膜上に、特異的に局在する事が判明した。
以上の結果から、ラット新生児の肺由来のエラスチン結合蛋白は、モノサイトの表面細胞膜上に、エラスチンの受容体として存在し、モノサイトが、肺胞毛細血管から、最終目的地である肺胞腔に移動する時に、間質に存在するエラスチンまたはその前駆体を道標として、移動して行くのではないかとの仮説を得た。但し、分子内のもう1つの糖結合部位の機能は不明に終った。現在の後者の機能の解明のためモノクロ-ナル抗体(特に糖結合部位を認識する抗体)の作成に力点を置いて努力している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kojiro Wasano: "Immunolocalization of 67kDa elastinーbinding protein in perinatal rat lungs." Cell Tissul Research.

URL: 

公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi