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1991 年度 実績報告書

形態学による脳のプロテオグリカンの単分子構造と分子構造の解析

研究課題

研究課題/領域番号 03670029
研究機関順天堂大学

研究代表者

西塚 雅子  順天堂大学, 医学部, 講師 (20133332)

キーワードプロテオグリカン / 脳 / コンドロイチン硫酸
研究概要

脳のプロテオグリカンを分離し、これに対するモノクロ-ナル抗体を作成し、プロテオグリカンの脳内分布を明らかにした。1.脳のコンドロイチン硫酸プロテオグリカン(CCPG)として分子量が異なる6種のものが検出され、そのうちのCSPGー250は脳内に広汎に分布していたが、小脳においては、細胞特異的に分布していた。すなわちこのものはプルキンエ細胞ゴルジ細胞と小脳核ニュ-ロンの細胞膜に限って存在し、その他の小脳ニュ-ロンやグリアには認められなかった。2.CSPGー250を発現している細胞とそうでない細胞の発生起源が異なることから、このプロテオグリカンが細胞発生に関与すると考えられた。3.プルキンエ細胞がCSPGー250を産生することが判明した。すなわち、ブルキンエ細胞のゴルジ野はCSPGー250特異抗体に免疫陽性であった。4.脳のプロテオグリカンがボトルブラジ型の単分子の構造であることが明らかにできた。CSPGー250を高純度に精製したので、この標品を用いて単分子形態を解析できる。5.CSPGー150とCSPGー220が同一のモノクロ-ナル抗体に反応したので、両者のアミノ酸組成に共通構造があると結論した。このモノクロ-ナル抗体に対する免疫陽性反応は、小脳においてグリア細胞に限局して認められたことから、6種のプロテオグリカンのうち、神経細胞由来のものとグリア由来のものに大別された。6.CSPGー250を含む6種のプロテオグリカンは始めラット脳より分離したが、マウス、カエルの脳にも分布していた。また、一部のプロテオグリカンは、非神経組織である下垂体前葉と中間部にも、例来的に認められた。脳のプロテオグリカンと非神経組織のプロテオグリカンが同一の分子であるかを今後明らかにする必要がある。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Nishizuka,M.: "Electron microscopic identification of proteoglycans in the cerebellum of rats" J.Comp.Neur.,.

  • [文献書誌] Nishizuka,M.: "Distribution of chondroitin sulfate proteoglycans in the cerebellum of rats" J.Copm.Neur.,.

  • [文献書誌] Nishizuka,M.: "Developmental changes in proteoglycans in the cerebrum of rats" Neurosci.Res.,.

  • [文献書誌] Nishizuka,M.: "Dynamics of chondroitin sulfate proteoglycans in the brain of postnatal rats" Neurosci,Res.,. S14. 91 (1991)

  • [文献書誌] Nishizuka,M.: "Distribution of a chondritin sulfate proteoglycan in the rat cerebellum" Neurosci.Res.,. S16. 78 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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