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1992 年度 実績報告書

視床下部ホルモン含有神経の線維伸展のメカニズム:軸索誘導物質の検索

研究課題

研究課題/領域番号 03670073
研究機関群馬大学

研究代表者

石川 巧一  群馬大学, 内分泌研究所, 助教授 (80143238)

研究分担者 大江 良秀  群馬大学, 内分泌研究所, 教務員 (80125830)
キーワード神経成長因子 / 神経栄養因子 / 脳軟膜 / 生存率 / 下垂体摘除 / 視床下部
研究概要

視床下部ホルモン含有神経の線維伸展に,正中隆起部の外層の更に外側,即ち結合組織・基底層が重要であることが平成3年度の研究により明らかにされている.本年度は,この結合組織・基底層の構築細胞である脳軟膜細胞に焦点をあてた研究を行ない,以下の新しい知見が得られた.
1.脳軟膜(新生児から採取)を第三脳室の基底部,すなわち正中隆起の表層に移植すると,下垂体摘除(終末切離)により新しく再生されるvasopressin神経線維が多量に移植片に進入する.このような再生神経線維の進入はいかなる脳組織片(大脳皮質など)を同部位に移植しても起こらない.この事実は脳軟膜の線維伸展における特殊性と重要性を示めしており,極めて興味深い.
2.生後1-2日目のラットから脳軟膜由来初代培養細胞系を確立し,その条件培養液を得た.この培養液中に,in vitroでvasopressin神経の線維伸展や生存率を著しく高める因子の存在がすることが明かとなった.また,脳軟膜細胞の培養液はvasopresin神経に限らず,小脳や大脳皮質の細胞の生存率も高める.
3.大脳皮質の神経の生存率を高める因子を単離・同定しようと試みているが,現在のところ以下の点が明かとなっている.
活性因子はゲルクロマトでは30-50Kの位置に溶出されてくる.熱に弱く,酸処理には耐性がある.ヘパリンに親和性があり,同カラムで部分精製が出来る.HPLCカラムによる分離・精製ではその活性は著しく減弱するが活性は残る.精製の中途ではあるが,SDSページにより32K,18K,16Kや7Kなどのメインバンド蛋白が活性因子と関連していると思われる.今後,これらの蛋白成分のアミノ酸配列などを解析すると同時に最終的な単離精製品を得る必要がある.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Koichi Ishikawa: "Neurotrophic effects of fibroblact growth factors on peptide-containing neurons in culture from postnatal rat hypothalanus." Neuroendocrinnology. 55. 193-198 (1992)

  • [文献書誌] Koichi Ishikawa: "Pro-opiomelanocortin-containing neurons in rat median eminence" Newroendocrinulogy. 56. 178-184 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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