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1991 年度 実績報告書

オピオイドによるGTR結合蛋白の機能抑制について

研究課題

研究課題/領域番号 03670104
研究機関大阪大学

研究代表者

斉藤 喜八  大阪大学, 歯学部, 助教授 (40110788)

研究分担者 前田 定秋  大阪大学, 歯学部, 助手 (00135732)
キーワードモルヒネ / Ca / GTP / GTP結合蛋白
研究概要

麻薬性鎮痛薬であるモルヒネは神経細胞内へのCaの流入を抑制してその作用を発揮すると考えられている。一方、Caの動態に関しては細胞内情報伝達系に重要な役割を果たすGTP結合蛋白が服くかかわっており、モルヒネなどの作用発現との関連に興味がもたれる。
我々が行った実験では(1)モルヒネがCa拮抗薬の ^3Hーニトレンジピンの結合を低親和性に変え、これはナロキソンにより拮抗される。(2)GTPγSはモルヒネのこの作用を抑える。(3)GDPβSはモルヒネの作用に影響を与えないが、それ単独でモルヒネと同様に ^3Hーニトレンジピンの結合を低親和性に変える。以上のことからモルヒネはGTP結合蛋白を介してCaのCaチャネルに対する親和性を下げ、細胞内へのCaの流入を抑制することが明らかになった。
さらに(4)ラット脳海馬切片をδアゴニストであるDADLE(10^<ー4>M)で前処置後、膜分画への ^<35>SーGTPγSの結合を調べると減少(約30%)が見られ、この減少はナロキソン(10^<ー5>M)により回復する。(5)同様にDADLE処置後膜分画へ ^<32>Pー4NGTPを結合させてPhotoaffinity labelを行い、SDS PAGEにかけると42KのGsのラベリングが減少することが明らかになった。従って、オピオイド類はGTP結合蛋白へのGTPの結合を抑えることにより作用を発揮することが考えられる。
現在、オピオイドによるGDPーGTP交換反応の抑制にかんするデ-タを集積中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Ohnishi: "Conversion of ^3Hーnitrendipine binding to the low affinity state following the treatment of hippocampal slices with morphine." Japan J.Pharmacology. 57. 251-254 (1991)

  • [文献書誌] T.Ohnishi: "The effect of GTPrS on the action of morphine in rat hippocampus." Pharmacology Communication. 1. (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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