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1992 年度 実績報告書

エンドセリンの特異的結合タンパクの同定および受容体サブタイプの解析

研究課題

研究課題/領域番号 03670107
研究機関長崎大学

研究代表者

丹羽 正美  長崎大学, 医学部, 助教授 (20136641)

研究分担者 重松 和人  長崎大学, 医学部, 講師 (20154205)
片岡 泰文  長崎大学, 医学部, 講師 (70136513)
谷山 紘太郎  長崎大学, 医学部, 教授 (70030898)
キーワードエンドセリン受容体 / 受容体オートラジオグラフ法 / クロスリンキング法 / ラット脳 / ブタ脊髄 / ヒト脊髄
研究概要

定量的受容体オートラジオグラフ法とクロスリンキング法を用いてエンドセリン受容体の生体内、とくに中枢神経内の分布と、受容体タンパクの解析を行った。特異的結合のリガンドとして^<125>I-ET-1を用いた。ラット脳内では広く散在的に存在するが、量的にはET_B型受容体が豊富で、とくに中脳橋核に特異的にET_B型が密に存在する。わずかに下部脳幹孤束核にET_A型が存在した。^<125>I-ET-1結合特性の解析から、興味深いことに、脳弓下器官等の脳室周囲器官には、ET_A型とET_B型以外の第3の受容体が存在する可能性があることが解った。クロスリンキング法でラット脳内部位で、43kDaと32kDa2種類の特異的^<125>I-ET-1結合タンパクを検出した。脈絡叢だけは50kDaと32kDaであった。検索により低分子量32kDaは、分解産物であり、43kDaはET_A型とET_B型であった。脈絡叢の高分子結合タンパクは、ET_A型およびET_B型以外の受容体の可能性がある。ラット肺と小脳を材料として、ET_A型とET_B型タンパクの相違を検討したところ、ET_A型タンパクは金属プロテアーゼに、ET_B型よりも分解されやすく、凍結融解という物理的刺激にも不安定であることが解った。ブタ脊髄、ヒト脊髄では後角Rexed I-III層、中間内外側核(交感神経脊髄起始核)とRexed X層に密な受容体が存在し、主にET_B型であった。ブタとヒト脊髄では43kDa結合タンパクであった。中枢エンドセリンの病態との関連では、遅発性神経細胞壊死における組織修復の過程で、ET_B型受容体を具備したミクログリアが関与することを見い出した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Masami Niwa: "Specific ^<125>I-endothelin-1 binding sites in the central nervous system" Clinical and Experimental Hypertension. A13. 879-906 (1991)

  • [文献書誌] 丹羽 正美: "脊髄の化学構策-交感神経節前ニューロン脊髄起始核-" ブレインサイエンス. 2. 63-73 (1991)

  • [文献書誌] Masami Niwa: "Receptors for endothelin in the central nervous system" Journal of Cardiovascular Pharmacology. 17(S.7). 137-139 (1991)

  • [文献書誌] Masami Niwa: "Specific binding sites for ^<125>I-endothelin-1 in the porcine and human spinal cord" European Journal of Pharmacology(Mol.Pharmacol.). 225. 281-289 (1992)

  • [文献書誌] Kimihiro Yamashita: "Increased production of endothelins in the hippocampus of stroke-prone spontaneous hypertensive rats..." Cellular and Molecular Neurobiology. 13. 15-23 (1993)

  • [文献書誌] Kohtaro Taniyama: "Involvement of cholinergic neuron in intestinal contraction by vasoactive intenstinal contractor" European Journal of Pharmacology. (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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