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1991 年度 実績報告書

プロリダ-ゼ欠損症患者のアイソザイムの欠損と難治性下腿潰瘍の発現機構

研究課題

研究課題/領域番号 03670144
研究機関高知医科大学

研究代表者

児玉 裕敬  高知医科大学, 医学部, 教授 (70032886)

研究分担者 管原 和宣  高知医科大学, 医学部, 教務職員 (60231370)
キーワードプロリダ-ゼ欠損 / イミノペプチド / LC / APIーMS
研究概要

プロリダ-ゼ欠損症患者の赤血球中にはプロリダ-ゼIが完全に欠損しているが,プロリダ-ゼIIの活性は正常人と同程度に残存していることが明らかになった。プロリダ-ゼIの酵素を赤血球以外の組織について調べてみると赤血球中のプロリダ-ゼIと肝臓中のプロリダ-ゼIとはイオン交換樹脂での分離のパタ-ン,至適pH,分子量等は全く同じであったが,両酵素は基質特異性が異なることが明らかになった。
プロリズ-ゼIIについては患者と正常人でその性質が全く同じであった。この酵素はMetーproに対して非常に高い活性をもっているが他の基質に対しては殆ど作用しないことが明らかとなった。しかしこの酵素が生体内でどのような生理的意義をもっているかは明らかでない。そこで現在この酵素の生体内での生理的意義について研究中である。
またこの患者はXーpro,Xーhyproのようなイミノジペプチドを大量に排泄していることが知らされている。しかしこれらのイミノジペプチドの正確な定量は行なわれていなかった。そこで我々は最近使用されるようになったLC/APIーMSを使用して,本患者,その母親,及び正常人の尿中イミノジペプチドの定量を行ない,患者では臨床症状が重い方がその尿中イミノジペプチドの排泄量が多いことが明らかになった。またXーhyproの排泄では,患者の方が正常人及び母親よりもより多く尿中に排泄していたが,母親と正常人との間には差異は認められなかった。尚本患者の難治性下腿潰瘍の治療については現在研究中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Takashi Oono,Hiroyuki Kodama et al: "Characterization of fibroblastーderived prolidase" Journal of Dermatolgical Science. 1. 319-324 (1990)

  • [文献書誌] Kazunori Sugahara and Hiroyuki Kodama: "Liquid chromatographyーmass spectrometry for simul taeous analyses of iminodepeptides containing an Nーterminal or a Cーterminal proline" Journal of Chromatography. 565. 408-415 (1991)

  • [文献書誌] Kazunori Sugahara and Hiroyuki Kodama: "Determination of iminodipeptides in the urine of patients with prolidase deficiency" J.Clin investigation.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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