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1992 年度 実績報告書

ヒトIL-2レセプターβ鎖の粘膜附属リンパ装置における発現とその免疫病理学的意義

研究課題

研究課題/領域番号 03670151
研究機関東北大学

研究代表者

後藤 邦彦  東北大学, 医学部・附属病院・病理部, 助手 (70133056)

研究分担者 駒井 三千夫  東北大学, 農学部・栄養化学講座, 助手 (80143022)
キーワードインターロイキン2 / インターロイキン2レセプター / 粘膜附属リンパ装置 / ヒトT細胞培養系 / 免疫電顕法 / Peyer板
研究概要

増殖因子が腫瘍細胞を分裂増殖させるシグナル伝達に主要な役割を演じているが、そのメカニズムを解明することが現在もっとも重要な急務の一つになっている。最近、われわれはヒトT細胞の培養細胞系を用いて、インターロイキン2(IL-2)とIL-2レセプターα鎖・β鎖とが結合して小胞が形成され、細胞内に入ること及び、IL-2添加後30分には核近傍にIL-2レセプターβ鎖(IL-2Rβ)が発現すること等を免疫電顕法を用いて明らかにした。これらIL-2Rβの基礎実験に加えて、ヒト小腸の粘膜附属リンパ装置のリンパ球にIL-2Rβの発現を観察した。現在、粘膜附属リンパ装置(MALT)という概念が出され免疫系細胞と上皮細胞との直接的な関係が証明され、悪性リンパ腫の発生・増殖にも深い関係があることが示唆されている。
実験方法はヒトT細胞系(IL-2に依存して増殖するILT-Mat、IL-2に依存せずに増殖するMT-2等)及び摘出したヒト消化管を用い 。培養細胞系は、10%胎児牛血清添加RPMI培地(10RPMI)にて2時間37℃CO_2ふ卵器でpreincubationし、PBSにて2回洗滌後IL-2、100単位/mlを4℃で30分間incubationした。PBSにて洗浄後3%BSA添加PBSにて所定時間37℃incubationする。所定時間後periodate-cysine-paraformaldehyde(PLP)にて浮遊細胞の状態のまゝ加え、1時間固定し次にこの固定液のまゝmicrowaveをかけ(37℃を越えないようにする)、4℃に戻して後固定した(総計4時間)。ヒト消化管(Peyer 板を含むMALT)は摘出したものを適当な大きさに切り出して培養細胞と同様に固定した。ヒト消化管のMALTにおいてはIL-2Rαは8例中1例に発現を見たがIL-2Rβはその1例においても検出できなかった。T細胞培養系においては30℃で突然に突起が形成される現象を見い出したが増殖には関係しなかった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Goto,K.et al: "Follicle-Like hemicysts reorganized in monolayer culture of rat thyroid cells in the medium supplemented with isologous serum." Tohoku J.Exp.Med.164. 223-230 (1991)

  • [文献書誌] Goto,K.et al: "Dynamic movement of hemicysts recenstructed from monolayer cultures of rat thyroid cells in isologous serum." Tohoku J.Exp.Med.164. 231-236 (1991)

  • [文献書誌] Goto,K.et al: "An autopsy case of highly malignant oltactory neuroblastonia:An immuno to chemical study" Acta Pathol.Jap.

  • [文献書誌] Goto,K.et al: "Multiple intraperitoneal injections of turkey serum(TS) cause a major enlargement of the biliary tree in mice" 7th Internat.Cong.Mucosal Immun.89- (1992)

  • [文献書誌] 後藤 邦彦・他: "七面鳥血清(TS)頻回投与(ip)によるマウス胆道系の増殖" 日本病理学会会誌. 82. 236- (1993)

  • [文献書誌] 後藤 邦彦・他: "30℃を超えると培養ヒトT細胞の突起が誘道される" 日本臨床細胞学会雑誌. (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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