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1991 年度 実績報告書

マウス実験大腸癌における癌関連遺伝子群の変化とその臓器特異性

研究課題

研究課題/領域番号 03670185
研究機関(財)東京都臨床医学総合研究所

研究代表者

岡本 美恵子  東京都臨床医学総合研究所, 実験動物, 研究員 (80152354)

キーワードマウス実験大腸腫瘍 / ジメチルヒドラジン / Ras系遺伝子 / PCRーSSCP
研究概要

異なった近交系間のF1交雑マウスにジメチルヒドラジン(DMH)の種々の条件で腹腔内投与することにより、実験大腸癌発生過程における癌遺伝子、癌抑制遺伝子、及びその他の二次的な遺伝子変化を実験的に解析できる系を確立した。低発系と高発系間のF1マウスにおける大腸腫瘍発生の様子は両親系統の中間かやや低発系に近いが、高発系間のF1マウスでは親系統と同様に、早期から高率に大腸粘膜の異常が認められた。いずれの実験群においても雄の方が雌より腫瘍発生率が高くなる傾向が認められた。低発系と高発系間のF1マウスにおいては、大腸以外の肛門部、肝臓、肺、血管組織にもDMH投与により腫瘍の発生が認められ、それぞれの腫瘍の発生率は、系統、雌雄、及び投与条件に影響されることが明らかになった。
マウス大腸腫瘍における遺伝的変化をヒトのそれと比較するために、まずヒト大腸癌で高率に突然変異が認められているRAS遺伝子について変異の有無を検索した。3種のRAS(Kー、Hー、Nー)遺伝子のエクソン1(コドン12、13)及びエクソン2(コドン61)を含むDNA断片をPCR法により増幅し、これらの断片中の遺伝子異常をSSCP法により解析した。これまでに211例の大腸腫瘍について検索を行った結果、12例にKーras、6例にNーrasの異常を見いだした。Hーrasには異常は認められなかった。大腸以外の腫瘍では、肛門部扁平上皮癌でそれぞれ1例ずつにKーrasとHーrasの異常を見いだしたほか、肺腺腫でKーras、肝腫瘍でHーrasの異常を確認した。現在、これらの検体についてシ-クエンスを行うことにより突然変異の部位、種類の同定を試みている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Mieko Okamoto: "Induction of colonic and extracolonic tumors in dimethyl-hydrazine-treated F1 mice"

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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