研究概要 |
日本住血吸虫のfs800genomic geneをクロ-ニングするために,マンソン住血吸虫のfs800CDNAを使用した。このプロ-ブは、非放射能標識法のビオチン化法を用いて、ニックトラスレ-ション法により標識した。Embl4にパッケ-ジングされた日本住血吸虫ゲノム遺伝子ライブラリ-を大腸菌のP2 292株に感染させ、得られたプラ-クのplaque hybridizationを行なった後,アルカリンフォスファタ-ゼの反応を利用して,positive plaqueの検出を試みたが、検出できなかった。これは日本住血吸虫とマンソン住血吸虫のホモロジ-が低いためと思われたので、次に日本住血吸虫genomic libraryのスクリ-ニングのために用いるプロ-ブを、マンソン住血吸虫fs800のgenomic geneの5'上流域のSalIーSalI fragmentを用いた。この領域は,構造遺伝子のホモロジ-よりも高いことが知られているからである。同様のhybridization法により,fs800プロ-ブ陽性プラ-クの検出を試みたが、失敗に終った。次に、行なったことは、genomic geneでは、なく、CDNAライブラリ-のスクリ-ニングである。これは、より短い領域に相同性の高い配列を効果的に含んでいると考えられるからである。同様のハイブリダイゼ-ション法により、3次スクリ-ニングにより、陽性と思われるプラ-クを得た。EcoRI処理により、遺伝子を含むと考えられる領域を,サザンブロッティング法とともに,切り出した。現在さらにサブクロ-ニングを行ない,ABIのケイ光シンケンシング、ダイデオキシ法により、シ-ケンスを行ないつつある。
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