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1992 年度 実績報告書

Clostridium perfringens のα,u,H毒素の組織侵襲機構

研究課題

研究課題/領域番号 03670217
研究機関香川医科大学

研究代表者

岡部 昭延  香川医科大学, 医学部, 教授 (20093677)

研究分担者 片山 誠一  香川医科大学, 医学部, 助手 (70169473)
南 純三朗  香川医科大学, 医学部, 講師 (40157566)
キーワードClostridium perfringens / ウェルシュ菌 / 細菌毒素 / Histotoxicity / 毒素遺伝子 / コラゲナーゼ
研究概要

Clostridium perfringensのα毒素とθ毒素の遺伝子をphy300PLKに挿入したプラスミドにより枯草菌(芽胞非形成株)を形質転換し、毒素産生枯草菌を得た。その毒素の産生量はC.perfringensと同程度であった。Macrophahe cell lineを用いて、毒素産生枯草菌の抗食菌作用を調ベた。θ毒素産生枯草菌は細胞内で増殖し、α毒素産生枯草菌では対照の枯草菌と同様に細胞内の生菌数は減少した。従って生体膜に障害性を有する両毒素でありながら、θ毒素はマクロファージの抗食菌作用に関係するのに対しα毒素は無関係であることが明らかとなった。
マウスの致死毒性については、腹腔内投与ではα毒素産生菌の方がθ毒素産生菌よりも強かった。一方静脈内接種においてはθ毒素産生菌の方が強かった。以上の結果より血管内では食細胞中での抗食菌作用に直接関係するθ毒素の働きが重要であり、血管外では組織障害作用を有するα毒素の働きが重要であると考えられる。両毒素遺伝子を保有するプラミスドの作成と、枯草菌での両遺伝子の発現を試みた。単独の毒素産生菌の場合と異なり、発現量の低下が見られた。特にα毒素の産生が著しく低下した。にもかかわらず、2種類の単独の毒素産生菌の混合接種と同程度の病原性が示され、単一の菌から同時に産生された場合に強い組織障害性が得られるという興味ある結果を得た。
κ毒素を蛋白分解を抑制した条件で精製した。従来報告されていた分子量8万のものは真のコラゲナーゼではなく、真のコラゲナーゼは分子量12万のものであることを新たに見い出した。このκの毒素の遺伝子をクローニングし、その全塩基配列を決定した。その結果、Zn‐metalloproteinase型であり、ビブリオ菌のコラゲナーゼやアクロモバクター菌のプロテアーゼと高いhomologyを有することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Toyonaga, T. et al.: "Role of the upstream region containing an intrinsic DNA curvature in the negative regulation of the phospholipase C gene of Clostridium perfringens." Microbiology and Immunology. 36. 603-613 (1992)

  • [文献書誌] Katayama, S. et al.: "Comparison of the alpha-toxin genes of Clostridium perfringens type A and C strains : Evidence for extragenic regulation of transcription." Infection and Immunity. 61. 457-463 (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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