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1991 年度 実績報告書

胆道癌の成因に関する環境疫学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 03670263
研究機関新潟大学

研究代表者

山本 正治  新潟大学, 医学部, 教授 (40018693)

研究分担者 渡辺 厳一  新潟県労働衛生医学協会, 名誉会長 (50018280)
中平 浩人  新潟大学, 医学部, 助手 (40217758)
遠藤 和男  新潟大学, 医学部, 助教授 (60176790)
キーワード胆道癌 / 水道水 / エ-ムス法 / 突然変異原性
研究概要

胆道癌死亡率の高い下越地域の新潟市と死亡率の低い上越地域の上越市で採取した水道水の突然変異原性の差を年間を通して比較検討を行った。水道水の採取は両市の各1給水栓にて行い、夜7時に勢い良く約10秒間排水した後、1日10lずつ採取し、各1サンプルとした。採水日は毎月第4週の水、木、金曜日の3日間とし、これを1年間実施した。更に溶出溶液を濃縮乾固後、DMSOに溶解して突然変異原性試験に供した。突然変異原性試験はAmes法(TA100,TA98)のプレ・インキュベ-ト法を用い、代謝活性化は実施しなかった。
これまでに、3〜7月の試料と8〜10月の試料について分析を行った。その結果、フレ-ムシフト型のTA98株に対する突然変異原活性はほとんど試料で確認されなかった。一方、塩基対置換型のTA100株に対しては、新潟市の全試料が1l当たりの復帰コロニ-数が自然復帰コロニ-数の2倍を越えたのに対し、上越市では3月を除くほとんどの試料で2倍に達しなかった。新潟市と上越市の水道水1l当たりの復帰コロニ-数の平均は3月がそれぞれ392【plus-minus】75、253【plus-minus】91、7月が253【plus-minus】50、71【plus-minus】29といずれも新潟市の方が高い結果が得られた。また、その差は3月より7月の方が若干大きくなった。ただし、7月の上越市の試料は自然復帰コロニ-数の2倍に達しなかった。また、すべての月で突然変異原活性が確認された新潟市の水道水の変異原活性の大きさは3月から7月まで暖かくなるにつれて除々に低下していく
胆道癌の死亡が多い新潟市の水道水の突然変異原性が、死亡の少ない上越市の突然変異原性より強かった。そこで、原因物質の同定など、胆道癌発生との関わりを、より分析的方法で進める必要がある。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 山本 正治 他: "環境疫学からみた胆道癌の成因研究" 病態生理. 10. 405-407 (1991)

  • [文献書誌] 渋谷 範夫 他: "新潟における水道水の変異活性ー第2報ー" 日本公衆衛生雑誌. 38. 1030 (1991)

  • [文献書誌] 山本 正治 他: "胆嚢癌発生の多因子説" 日本医事新報. 3531. 23-26 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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