1992 年度実績報告書

C型肝炎ウィルスと肝硬変・肝がんに関する疫学的研究

研究課題

研究課題/領域番号	03670286
研究機関	名古屋市立大学
研究代表者	徳留信寛名古屋市立大学, 医学部, 教授 (00037441)
キーワード	C型肝炎ウィルス / 肝硬変・肝がん / 疫学的研究
研究概要	C型肝炎ウィルス(HCV)と肝硬変・肝がんとの関連について疫学的研究を行う。 1某地域におけるC型肝炎流行地域におけるHCVの感染ルートに関する症例対照研究を行っている。 2HCV関連肝がんの発症要因の究明のために症例対照研究を実施している。 3HCVと肝硬変・肝がんとの関連を直接的に検討するために、某赤十字血液センターの約5,000人のHCV抗体陽性者のデータベースを作成し長期追跡研究を行う。採録した症例の個人識別情報、現住所、本籍地の情報を用い、当該の役所に住民票、戸籍抄本を照会・入手して生死を確認する。この際に個人の秘密厳守について十分配慮している。当該集団の無症候時のタバコ・アルコールなどのライフスタイルについて調べ、肝硬変・肝がん発生との関連を明らかにして、1次・2次予防の手がかりを得る。以上のように、当初の計画と大きな変更なく研究を実施している。なお研究費も計画にそって適正に執行している。

[文献書誌] 徳留信寛: "成人T細胞白血病・リンパ腫とHTLV-1関連脊髄症に関する疫学的研究" 癌の臨床. 38. 337-342 (1992)
[文献書誌] Maeda,Y.,Tokudome,S.et al.: "Time trends of HBsAg prevalence among blood donors in Fukuoka,Japan." Eur.J.Epidemiol.8. 88-92 (1992)
[文献書誌] Kamihira,S.,Tokudome,S.et al.: "Risk of adult T-cell leukemia developing in individuals with HTLV-I infection." Leukemia Lymphoma. 6. 437-439 (1992)
[文献書誌] Yamaguchi,K.,Tokudome,S.et al.: "Declining trends of HTLV-I prevalence among blood donors in Kumamoto,Japan." J.AIDS. 5. 533-534 (1992)
[文献書誌] Oguma,S.,Tokudome,S.et al.: "Accelerated declining tendency of human T-cell leukemia virus type I carrier rates among younger blood donors in Kumamoto,Japan." Cancer Res.52. 2620-2623 (1992)
[文献書誌] Tokudome,S.et al.: "HAM/TSP attributable to blood transfusion." J.Neurol.Neurosurg.Psychiat.55. 738- (1992)