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1991 年度 実績報告書

地域における脳卒中発症者の機能障害状況の把握に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03670288
研究機関大分医科大学

研究代表者

小澤 秀樹  大分医科大学, 医学部(公衆衛生医学), 教授 (90204198)

研究分担者 青野 裕士  大分医科大学, 医学部(公衆衛生医学), 助教授 (80150936)
キーワード脳卒中 / 寝たきり / 地域調査 / 機能障害 / 有病率
研究概要

寝たきりとなる原因疾病として脳卒中は最大の原因であり、一方老人痴呆の半数は脳血管障害によるものとなっている。高齢化社会を迎えて、脳血管障害による寝たきりや老人痴呆の予防はますます重要性が高まっている。
一定地域内における脳卒中発症者の機能障害の実態を悉皆的に把握するために、人口5,817人のA町において調査を行った。町内の住民保健組織により世帯調査票を配布し、これにより把握された調査対象者について訪問面接し調査した。世帯調査による把握もれを補うために町内・近時の診療施設、福祉施設に照会し、また、地区医師会が以前に行っていた脳卒中発症登録により脳卒中有病者の情報を得た。世帯調査回収率は95.3%、訪問調査実施率は93.6%であった。情報源別の有病者の把握は、世帯調査より40人、医療施設4人、福祉施設3人、医師会登録9人で、計56人であった。このうち12人が寝たきりに該当したが、寝たきり者は脳卒中によるもの以外に、脳性マヒ2人、脊椎損傷1人、骨折3人、特定の傷病不明確9人であり、寝たきり者計27人のうち脳血管障害によるものが44%を占めた。
人口千人対の脳卒中有病率は、男12.宮人、女6.9人、計9.6人で男に高かった。年齢別には60歳代24.0、70歳代28.6、80歳代50.8で60歳以上で高率であった。寝たきり者の率は高齢者ほど高く、60歳代4.0に対し、70歳代10.7、80歳代43.0であった。脳卒中有病者の日常生活自立度をみると、25%が寝たきり、25%が介助必要であり、また、入院や施設入所が20%を占めていた。
高齢化社会の進行に伴って介助を要する人は増加しており、機能障害をもつ人に対して病院や施設への入院、入所、在宅の要介助者に対する地域保健福祉サ-ビスの需要を的確に把握すること、および、これらのサ-ビスを体系的に整備することの必要性が指摘される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 白坂 真男,溝辺 正夫,小澤 秀樹,青野 裕士,加茂 正人,小笠原 正人,吉田 真津子: "武蔵町における脳卒中発症者の生活状況予後" 大分県脳卒中懇話会誌. 12. (1992)

  • [文献書誌] 白坂 真男,溝辺 正夫,加茂 成人,小澤 秀樹,青野 裕士,小笠原 正人,吉田 真津子: "脳卒中による日常生活の障害と生活環境に関する調査" 第9回大分県地域保健学会、第38回大分県公衆衛生学会. 37 (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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