| 研究課題/領域番号 |
03670307
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| 研究機関 | 自治医科大学 |
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研究代表者 |
池本 卯典 自治医科大学, 医学部, 教授 (90048942)
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| 研究分担者 |
後藤 公彦 自治医科大学, 医学部, 講師 (40146155)
福井 えみ子 自治医科大学, 医学部, 助手 (20208341)
岩本 禎彦 自治医科大学, 医学部, 講師 (10232711)
土田 修一 自治医科大学, 医学部, 講師 (20217326)
梶井 英治 自治医科大学, 医学部, 助教授 (40204391)
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| キーワード | 骨髄移植 / 遺伝子変容 / 個人識別 / 親子鑑定 / 赤血球型 / GVHD / RFLP / HLA |
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| 研究概要 |
今までに約20症例の骨髄移植例について、donorとrecipientの移植前後における、標識遺伝子の挙動を検討した。試料は、自治医科大学輸血部、鳥取中央病院内科などから供与を受けたもので、臨床検査のため採血された血液の小量で、研究活動に必要な時期に必要量を採取することは、疾患の性質上困難であった。
検査に用いたmarkerは、赤血球型11システム、白血球型5座位、血清型11システム、赤血球酵素型5システム、唾液型6システム、DNA多型の検査には6種のプローブを用いた。ただし、全症例について、前記のすべてを検査することはできなかった。Donorとrecipientのmarkerが不適合で、移植後donor型に変化したものは、赤血球ではABO.MN.P.Rh.Duffy.kidd.Xgシステムなどであり、日本人に認められるすべてといってよかろう。酵素型は、ESD、PGM1、PGD血清型はCIR、C7システムなどであった。しかし、唾液型はdonorとrecipientの表現型は異っていても、常にrecipient型を維持していた。また、DPβ、DQβ、DRβをプローブとしたRFLPを比較してみると、HLAは一致しても、RFLPはdonorとrecipient間で異る症例も認められた。最長17カ月間観察したが、移植骨髄の機能の発揮されている限り、donor型は維持されているようである。また、血液型抗体や血液型合成酵素などにも変容を認めた症例も見い出された。この現象は、同胞間移植であれば、血縁関係を否定するような情況は発生しない。しかし、法医学上の個人識別からみれば、移植医療の負の部分といえよう。なお、骨髄バンクからのdonorから移植した場合には、遺伝形式上血縁関係の否認されることも予測される。また、再移植をすれば、さらに変化し、その間に受胎すれば、移植前、第1回、第2回の移植により、recipientやその子の遺伝標識に変化は生ずる。問題の根は深い。
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