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1992 年度 実績報告書

膠原病に伴なう難治性血管炎の病態に関する分子免疫学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 03670335
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

竹内 勤  埼玉医科大学, 医学部, 助教授 (50179610)

研究分担者 天野 宏一  埼玉医科大学, 医学部, 助手 (00175928)
小出 純  埼玉医科大学, 医学部, 講師 (70178193)
松山 隆美  鹿児島大学, 医学部, 教授 (30145479)
安倍 達  埼玉医科大学, 医学部, 教授 (60051207)
キーワードSLE / VLA-4 / LFA-1 / リンパ球 / 血管内皮細胞 / 血管炎
研究概要

(1)血管炎合併SLE患者の末梢血リンパ球に発現されるVLA-4分子の機能:前年度の研究成果からも明らかなように、血管炎合併SLE患者の末梢血リンパ球上にはVLA-4、LFA-1分子の発現が亢進していることが示された。インテグリン接着分子は、たとえそれが構成的に発現されていても、必ずしも接着機能と並行しないことから、その機能が問題となる。そこで、VLA-4のリガンドであるフィブロネクチンのCS-1部位のアミノ酸を合成し、これに対する接着アッセイを施行したところ、血管炎合併例で有意の接着能亢進が観察された。他のリガンドであるVCAM-1分子に対する接着は、γIL-1とTNFで刺激したヒト臍帯静脈血管内皮細胞を用いて施行した。同様に、血管炎合併例では著明な接着能の亢進が観察された。
(2)VLA-4分子上の機能エピトープ:VLA-4分子上には、さまざまな接着機能と相関する機能エピトープが存在することが知られ、現在、A、B、C、の3つに分けられている。SM・27モノクロナール抗体は、このうちBエピトープを認識するが、他のエピトープの発現は不明であった。そこで、これらエピトープを認識するモノクロナール抗体で同時に検索したところ、血管炎合併例では、全ての機能エピトープの発現が亢進していることが明らかとなった。
(3)VLA-4分子の構造:VLA-4分子の構造を免疫沈降法によって解析したところ、血管炎合併例では、140、80、70KdnのVLA-4分子α鎖とそのフラグメントが、正常人、血管炎非合併SLEに比して濃く染色され、発現分子数が亢進することを直接的に明らかにした。驚くベきことに、約50%の血管炎症例に、高分子量型α鎖、すなわちα^<4/180>が観察された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Takeuchi,T.,et al.: "Presence of anti-protein A antibody in patients with rheumatoid anthritis" Scand.J.Immunol.33. 585-592 (1991)

  • [文献書誌] 竹内 勤: "SLEにおけるT細胞機能とシグナル伝達異常" 医学のあゆみ. 158. 57-60 (1991)

  • [文献書誌] 竹内 勤: "結合織疾患発症の細胞免疫学的機序" 診断と治療. 79. 2575-2580 (1991)

  • [文献書誌] 竹内 勤: "接着分子と炎症" Jpn.J.Inflamnation. 12. 113-125 (1992)

  • [文献書誌] 竹内 勤: "CD45と免疫応答" 日本臨床免疫学会会誌. 15. 1-12 (1992)

  • [文献書誌] 竹内 勤: "血管炎症候群-リンパ球異常-" 現代医療. 24. 141-143 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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