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1991 年度 実績報告書

肝内胆汁うっ滞の分子物学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 03670346
研究機関東北大学

研究代表者

石井 元康  東北大学, 医学部附属病院, 助手 (30159678)

キーワード肝内胆汁うっ滞 / アクチン重合能 / アクチン収縮能
研究概要

胆汁うっ滞の原因の一つとして,毛細胆管周囲下ーアクチンの機能異常がある。機能異常はGーアクチンの重合不全,Fーアクチンの収縮不全に大別できるので,実験的肝内胆汁うっ滞モデルを使って、この2点の検討を目的とした。胆汁うっ滞はサイトカラシンB,ファロイジンで誘起し,本年度の研究計画,方法に従って検討した。
(1)ラット肝細胞内アクチンのGーアクチン/Fーアクチン比(G/F比)をDNaseI阻害法で検討した。サイトカラシン投与でG/F比は上昇し,ファロイジン投与で低下した。
(2)小腸上皮微絨毛を核としたGーアクチンの重合能に対し,胆汁うっ滞をおこす薬剤が如何に影響を及ぼすかについて,in vitroで検討した。サイトカラシン添加はGーアクチンの重合を完全に阻止し,ファロイジン添加は影響を与えなかった.
(3)Fーアクチンの収縮能を検討するため,小腸上皮刷子縁を用いたバイオ・アッセイ系を確立した。この系を用いて,Fーアクチンの収縮能に及ぼす薬剤の影響を検討した。サイトカラシン,ファロイジンの両薬剤とも,小腸上皮刷子縁の収縮を阻止した。
以上の検討より,肝内胆汁うっ滞の原因として,サイトカラシンはアクチン重合不全と収縮不全,ファロイジンでは収縮不全が主であると推論できる。今後は,このバイオ・アッセイ系を用いる事により,肝内胆汁うっ滞の原因をヒトにおいて検討ができると考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 三浦 雅人: "実験的肝内胆汁うっ滞の機序ーin vitroでのアクチン重合能,収縮能の検討" 肝臓. 32・Suppl. 135 (1991)

  • [文献書誌] 石井 元康: "毛細胆管微絨毛中のアクチン線維束の重合" 肝臓. 32・Suppl. 135 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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