研究課題/領域番号 |
03670510
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
豊田 茂 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (90110931)
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研究分担者 |
杉本 道代 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (90206433)
衛藤 義勝 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (50056909)
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キーワード | ラット小腸上皮細胞 / viability / 遊離アミノ酸濃度 / 小児アレルギ-性胃腸症 / 免疫染色 |
研究概要 |
1。ラット小腸上皮細胞の分離法と改変とviability 従来行っていた方法を若干修正し、分離用緩衝液よりアミノ酸溶液を除いたが、これによるviabilityの差異は少なくとも分離後60分では見られなかった。 2。ラット単離小腸細胞内における蛋白代謝平衡に及ぼす因子について 上皮細胞内の各遊離アミノ酸濃度は、空綢が回綢より約2倍程度高いプ-ルを有していた。そして空綢における遊離アミノ酸濃度の発達学的平衡は、離乳期に認められることが明らかになった。この平衡に関わる因子としては、遺伝的にprogramされている要素と食事変化による影響が大で、内分泌学的変化による調整は少ないものと考えられた。 一法、上皮細胞内における20kd以上の上分子蛋白についても、空腸と回腸では差異が見られた。空腸細胞内では、離乳期までは少なくともこの比率は成熟期の1.5倍以上を占める。この高分子蛋白の発育変動に及ぼす因子としてはアミノ酸と同様遺伝的素因と食変化の影響が最も大きいものと推察された。 3。今後の展開 以上のことから、消化管を通過する抗原は、少なくとも離乳期までは膨大であり、種々の免疫反応を惹起する一因となることが示唆された。今後は細胞膜の流動性や局所免疫の発達との関連を明らかにする。また小児アレルギ-性胃腸症のヒト組織において病態解明のため免疫染色などを応用していく。
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