研究課題/領域番号 |
03670521
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
片山 一朗 東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (80191980)
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研究分担者 |
松永 剛 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (50239050)
横関 博雄 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (90210608)
西岡 清 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (20077647)
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キーワード | 接触皮膚炎 / ハプチンアミノ酸 / 脱感作 / マクロファージ / ランゲルハンス細胞 / クラス2抗原 / 細胞接着因子 / パラフェニレンジアミン |
研究概要 |
本年度も継続してTNP-Lysineの皮下投与によるBALB/Cマウスの抗原特異的な接触過敏の抑制機序の検討を行なっ昨年度までの検討によりTNP-Lysineはマクロファージを介することにより抗原特異的なTリンパ球の分裂を阻害するとともに、接触過敏反応を誘導するEffector T細胞をT細胞レセプターのレベルで阻害することにより接触過敏反応を抑制することが明かとなった。この機序をさらに検討するため抗マクロファージ抗体、ナイロンウールカラム、抗T細胞抗体を用いてTNP-lysineの作用部位を検討し、TNP-lysineが抗原提示細胞に作用しその抑制機序を発揮している可能性が考えられた。近年外来抗原の抗原提示の際、マクロファージのClassII抗原に存在するPeptide binding grooveに抗原ペプチドが結合することが明かになり、TNP-lysineがこの部位で抑制的に作用する可能性が考えられたため本年度は皮膚の抗原提示細胞であるランゲルハンス細胞を用い、TNP-lysineの抗原提示の抑制部位、機序を検討する予定である。さらに昨年度の成果として、皮膚Mast cell由来物質が皮膚炎形成に大きな役割を果たしていることが明かとなった。このことにより接触皮膚炎の薬物治療の応用範囲が拡大するものと考えられる、さらにランゲルハンス細胞の所属リンパ節への遊走に細胞接着因子が重要な役割を果していることを明かにし接触皮膚炎の抑制の解析に応用しうるものと考えている。また臨床において重要な接触アレルゲンであるパラフェニレンジアミンのマウスでの感作法が確立でき、パラフェニレンジアミン-アミノ酸結合物が接触皮膚炎の阻害作用を示すか否かを検討する予定である。
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