研究概要 |
まず,各型コラ-ゲンのc‐DNAを入手精製する必要があったため,当院第2内科石村氏よりコラ-ゲンのtype I,III,IV,V及びラミニンについてのc‐DNAをプラスミドDNAの形で供与して頂き,これをもとに,c‐DNAの大量調製を試みた。 塩化カルシウム法を用いてコンピテント細胞の作成を行い,ディ-プサソ-ザ-ル保存した。これより,アルカリ法を用いてプラスミドDNAの大量調製を試み各成分についての充分量のc‐DNAを得るに至ったが,ここまでの手技,方法について種々の困難な状態があったため,随分の日数を費したため,今年度中に皮膚疾患に適用するのをあきらめ,培養ヒト表皮細胞について応用することとした。 現在,培養ヒト表皮細胞を用いて,これを対数増殖期及び増殖停止期の2群に分けて培養し,IV型ユラ-ゲン,ラミニンについての遣伝子発現を,ノ-ザンブロット,ドットブロット法を用いて検討中である。 これらの発現は,表皮細胞などの接着,細胞ネットワ-クなどについての基礎的デ-タを与えてくれるものと考えられる。 これらのデ-タをもとにして,以降,病的状態を検討する予定である。
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