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1992 年度 実績報告書

ケラチノサイトの分化とプロテアーゼ

研究課題

研究課題/領域番号 03670531
研究機関順天堂大学

研究代表者

高森 建二  順天堂大学, 医学部, 助教授 (40053144)

研究分担者 須賀 康  順天堂大学, 医学部, 助手 (90245738)
研究概要

昨年迄の研究に於いて、skin proteasomeをラット皮膚から分離精製し、その生化学的性質及び皮膚内分布について明らかにした。本酵素のポリクローナル抗体による免疫組織学的所見により、本酵素は表皮の顆粒層〜有棘層の一部に有意に多く存在すること、培養ケラチノサイトを用いた実験では、分化型ケラチノサイトは有意に多くの本酵素を産生している事などから、proteasomeはケラチノサイトの分化に重要な役割を演じている事が推定された。そこで本年度は、各種皮膚疾患における本酵素の動態を免疫組織学的に検討した。即ち、ヒト肝プロテアソームモノクローナル抗体を用いてヒト皮膚中におけるプロテアソームの存在を、正常皮膚、尋常性乾癬、皮膚悪性腫瘍(有棘細胞癌、ボーエン病、基底細胞上皮腫)の組織を用いて検討した。その結果、ヒト正常皮膚では、プロテアソームは主として表皮細胞質に均一な分布を示し、顆粒層から有棘層の核にも分布が認められた。一方、有棘細胞癌やボーエン病のような悪性腫瘍細胞では細胞質には殆ど陽性所見が認められず、核にのみ特異的に強い陽性反応が認められた。しかし、基底細胞上皮腫では細胞質、核ともに殆ど陽性反応は認められなかった。以上の結果は、プロテアソームが表皮細胞の分化の制御機構や悪性化に何らかの役割を演じている可能性を示唆しているものと思われる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 須賀 康: "ラット皮膚プロテアソーム(高分子量タンパク分解酵素)の分離精製とその性状について" 日本皮膚科学会雑誌. 102. 1-12 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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