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1993 年度 実績報告書

放射光CTを利用した生体機能画像作製および実験的検討

研究課題

研究課題/領域番号 03670538
研究機関筑波大学

研究代表者

武田 徹  筑波大学, 臨床医学系, 講師 (10197311)

研究分担者 赤塚 孝雄  山形大学, 工学部, 教授 (80091875)
石川 演美  筑波大学, 臨床医学系, 助教授 (10026932)
キーワード放射光 / 単色X線 / computed tomogrphy / 高分解能 / 画像診断 / 機能画像
研究概要

1.放射光CTで機能解析を施行する上で、前年度の実験から明らかとなった放射光CT装置の問題点の改良および実験を施行した。
a)X線強度の変動:原因として加速器自身のビーム揺らぎとX線ミラーの熱負荷によるX線強度の変動が考えられる。白色光の変動も2-4%生じている事が明らかとなったが、X線ミラー自身の熱負荷によるX線強度の変動が非冷却時に生じる事が明らかとなった。この熱平衡には約25分必要であった。この問題は、結晶の冷却により大きく改善され、熱平衡後(X線照射5分後)に撮影すれば問題ないことが確認された。
b)被射体からの散乱線を減少:微量な元素を検出するときには被射体の散乱線を0.1%以下に減少させる事が必要である。そのための工夫として、グレーデル効果の利用実験を行なった。散乱線は、距離に比例して低下したが、周囲からの回折X線が低濃度造影物質撮影時に問題となることが明らかとなった。しかし、X線シールドを十分に行なう事によりこの問題は解決するめどがたった。
2.ファントム実験を通し、本装置(検出器としてイメージングプレート使用時)の微量元素検出限界は、50μg/ml程度であることが示された。島津社製のCdTe製固体検出器で画像を収集したが、入射X線量が多く今回は画像作製が困難であった。蛍光板を利用した装置では、非常に空間分解能(36μm)の高い画像が得られた。濃度分解能は、40μg/ml程度でまだ不十分であるが、これは空間分解能を追及したためである。
3.今年で放射光CTのこの課題は終了するが、これまでの基礎実験を通して放射光CT装置の問題点と限界、その改良点が明かとなった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Takeda T.: "High spatial resolution CT with a synchrotron radiation system." J.Computer Assisted Tomography. 18. 98-101 (1994)

  • [文献書誌] 武田徹: "放射光を利用した微量元素分析型CT開発。" 新医療. 230. 72-76 (1994)

  • [文献書誌] Zeniya T: "Detectability of tracer materials in synchrotron radiation computedtomography" Medical Imaging Technology. 11. 405-406 (1993)

  • [文献書誌] 武田 徹: "放射光を用いた微量元素検出型単色X線CTの開発" INNERVISION. 8. 120-124 (1993)

  • [文献書誌] 武田 徹: "放射光CTの開発動向" Med.Imag.Tech.11. 621-627 (1993)

  • [文献書誌] Takeda T: "Synchrotron radiation computed tomography for biochemical use" Photon Factory Activity Report. 10. 411 (1992)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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