研究課題/領域番号 |
03670578
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大熊 恒郎 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (50160453)
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研究分担者 |
標葉 隆三郎 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (20192106)
諸星 保憲 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (60239712)
横堀 寿光 東北大学, 工学部, 助教授 (00124636)
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キーワード | 超音波ドップラ- / 血管壁の粘弾性 |
研究概要 |
1.若年者のautopsyにおいて、腸部大動脈・腫骨動脈・大膸動脈などを採取して、種種の標本片を作成した。それらを一定の拍動流下に置いて、血管の動きをドップラ-装置により検出した。標本片には歪ゲ-ジも取り付けてあり、水圧波形も同時に記録した。その後、引っ張りによる荷重負荷除荷ヒステリシス試験、応力緩和試験も行った。ドップラ-波形においては、その上昇時間や下降時間、さらに上昇加速度や下降加速度などを算出し、パラメ-タ-として採用した。比較的動脈硬化性変化の少ない若年者の血管を用いたことで、コントロ-ルデ-タが得られた。 2.麻酔下においた犬で、体外よりドップラ-装置を用いて動脈壁の移道に伴う波形を検出した。記録後、検出部位の動脈を採取して、標本片を作成した。これを1.と同様の拍動流下において、血管の動き・圧波形の変化を記録した。さらに荷重負荷除荷ヒステリシス試験、応力緩和試験も行った。これらのデ-タを比較し、生体下における正常血管コントロ-ルデ-タを集積した。 3.入院患者を対象として、術前に超音波ドップラ-血流計を用いて波形を記録した。さらに周波数分析装置を利用してその微分・差分波形を求めた。1および2で用いたパラメ-タを同様に算出し、コントロ-ルデ-タと比較しながら患者の測定部位における血管壁の粘弾性を評価した。手術中に標本を採取できた者については、標本片を作成して1、2と同様の計測を行った。実際に測定した粘弾性と術前の評価とを比較した。まだ例数が少なく、パラメ-タと物性の相関も十分検討されていないので今後もこれを継続する。
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