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1992 年度 実績報告書

ストレス下における筋崩壊のメカニズムとその制御

研究課題

研究課題/領域番号 03670584
研究機関大阪大学

研究代表者

辻仲 利政  大阪大学, 医学部, 助手 (40188545)

研究分担者 城戸 良弘  大阪大学, 医療技術短期大学看護科, 助教授 (20116023)
キーワード筋蛋白崩壊 / 血小板 / DIC / 蛋白分解酵素
研究概要

(1)ラットにトロンビンを静注し、血小板減少と凝固因子の消費を伴うDIC(Disseminated Intravascular Coagulation)のモデルを作成した。このラットから摘出したヒラメ筋を組織培養して、筋蛋白の崩壊を観察した。チロシンの測定系を新たに確立し、培養液中のロイシンとチロシン濃度を測定した所、DIC状態のラットでは有為に筋崩壊が亢進していることが判明した。前年度に活性化血小板から筋崩壊促進分質が分泌されるという結果を得ていたが、今回の結果と合わせてDIC状態で活性化された血小板が筋崩壊亢進の原因であることが示唆された。この結果を欧文誌に投稿し、現在revise中である。(2)DICラットにおける筋崩壊をより詳細に検討するため、速筋であるEDL筋、遅筋であるヒラメ筋をとり出し、筋の種類による崩壊過程の差を観察している。崩壊の指標としてチロシンに加え、3-メチルヒスチジンの測定系を確立しつつある。またこの筋崩壊に最も責任のある蛋白分解酵素について検討を加えている。プロテアゾームの活性(26Sと20S)とプロテアゾーム活性化因子についてDIC時の変化を観察したが変化を認めず、プロテアゾームの関与は乏しいことが判定された。次にカテプシンとカルパインの関与について、特異的阻害剤を用いて検討する予定である。また、得られた結果については、論文化する予定である。(3)筋蛋白崩壊のメディエターを調査する上で、ヒラメ筋の組織培養を用いる方法はいろんな点で欠点がある。それに代わる方法として、筋芽細胞(L6)を用いて、細胞内の蛋白分解酵素活性変化を指標としたアッセイ系を確立しようと試みている。preliminaryではあるが、可能性を示唆する結果を得ており、今後さらに追求する予定である。筋崩壊促進因子の同定が、この方法を用いて可能となることを期待している。

URL: 

公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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