研究課題/領域番号 |
03670635
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
平田 公一 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50136959)
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研究分担者 |
八木橋 厚仁 札幌医科大学, 医学部, 助手
及川 郁雄 札幌医科大学, 医学部, 助手 (00221119)
小林 謙二 札幌医科大学, 医学部, 講師 (30153604)
岡崎 裕 札幌医科大学, 医学部, 助手 (90203976)
奥 雅志 札幌医科大学, 医学部, 助手 (50145596)
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キーワード | 肝移植 / IL-1 / IL-6 / サイクロスポリン / ハイドロコーチゾン / デキサメサゾン / Kupff細胞 / リンパ球浸潤 |
研究概要 |
平成4年度の研究施行内容とその研究成果を以下に箇条書きとします。 (1)IL-1,IL-6の測定系確立について。 平成3年度において満足な測定結果を得られなかったことから、安定的な測定系確立を試み、その成果を得た。その結果として、分離Kupffer細胞のエンドトキシン刺激によるサイトカイン産生能について再検討を充分に成し得た。 (2)サイクロスポリンおよびステロイド投与のKupffer細胞サイトカイン産生能への効果 肝実質細胞、Kupffer細胞、リンパ球の混合培養系を用いたシステムの中でサイクロスポリンあるいはステロイド(ハイドロコーチゾンおよびデキサメサゾン)の処理方法別のKupffer細胞サイトカイン産生能と肝細胞障害性を検討した。in vivoあるいはin vitroのいずれの系においてもステロイド前処理のKupffer細胞においてサイトカイン産生能・肝細胞障害性は抑制された。特にデキサメサゾン処理で著しかった。 (3)肝移植実験下における血中サイトカインの推移 異なる系間のラット肝移植において、移植直後より肝静脈血中のサイトカイン濃度は上昇し、引き続いて門脈血中のサイトカイン濃度上昇を認めた。サイクロスポリン、ステロイド前投与によりこの反応は抑制された。しかし、移植後2日目以後の後投与では、サイクロスポリンで抑制効果は少なく、ステロイドで即効的抑制効果を認めた。Kupffer細胞の分布については、特徴的変化はなかった。しかし、高サイトカイン値を示した個体についてはリンパ球の浸潤を多く認めた。このような場合においてもステロイド投与によりサイトカイン値は低下傾向を示した。
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