| 研究課題/領域番号 |
03670641
|
|---|
| 研究機関 | 帝京大学 |
|---|
研究代表者 |
木村 健一 帝京大学, 医学部, 講師 (00135576)
|
|---|
| 研究分担者 |
飯沼 久恵 帝京大学, 医学部, 助手 (30147102)
沖永 功太 帝京大学, 医学部, 教授 (00101098)
|
|---|
| キーワード | 人工的肝機能補助 / 体外肝かん流 / 血漿 / 血中ケトン体比 / Energy Charge |
|---|
| 研究概要 |
白色家兎(体重1.5〜2.5kg)を用い、ペントバルビタ-ル麻酔下に開腹、門脈に挿入留置したカテ-テルより0〜4℃のUniversity of Wisconsin Solusion 300mlを注入急速冷却した後肝を採取した。この肝を用いて以下の潅流を行った。潅流は6時間行ったが、門脈圧が30cmH_2Oを越え、流量が0.3ml/g liver/min.以下になった時は潅流を中止した。
グル-プA:期限切れのため廃棄処分となったヒト新鮮凍結血漿を潅流液とし、門脈のみより潅流液を注入した。グル-プB:グル-プAと同じ潅流液を用い、門脈と肝動脈の両方から潅流液を注入した。グル-プC:コントロ-ルとして、家兎全血(Ht;15%)を潅流液とし、門脈のみより潅流液を注入した。
グル-プAでは、0.5ml/g liver/min.の流量を保つためには、潅流開始直後より20cmH_2以上の門脈圧を必要とした。潅流開始3時間以内に門脈圧は30cmH_2Oを越え、流量は0.3ml/g liver/min.以下となり潅流を中止した。潅流開始後1時間の血中ケトン体比は0.15±0.005(n=4、mean±S.D.)、潅流終了時の血中ケトン体比は0.11±0.005、肝組織Energy Chargeは0.359±0.058であった。グル-プBではやはり門脈圧はグル-プAと同じく潅流開始直後より20cmH_20以上であったが、肝動脈から0.1ml/g liver/min.の注入が可能であった。注入量がこれを越えると肝門部より潅流液の漏出が著明となった。潅流開始後1時間の血中ケトン体比は0.14(n=1)、潅流終了時の血中ケトン体比は0.25、肝組織Energy Chargeは0.301であった。グル-プCでは門脈圧は常に15cmH_20以下であり、6時間の潅流が可能であった。潅流開始後1時間の血中ケトン体比は0.40±0.114(n=4)、潅流終了時の血中ケトン体比は0.38±0.040、肝組織Energy Chargeは0.692±0.213であった。
|
