研究課題/領域番号 |
03670669
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
大神 正一郎 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (20108690)
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研究分担者 |
藤田 力 旭川医科大学, 医学部, 助手 (90221548)
代田 剛 旭川医科大学, 医学部, 講師 (10041831)
田中 達也 旭川医科大学, 医学部, 講師 (20108715)
米増 祐吉 旭川医科大学, 医学部, 教授 (30038666)
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キーワード | 痛み / 脳内微量注入法 / エンドルフィン / モルフィン / 視床下部PVN核 / 視床下部-下垂体系 |
研究概要 |
実験期間が短く、また共同研究者の転任などでスタートが大幅に遅れてしまったせいもあるが、当初の計画が狂い、考えていた実験計画の日程が大幅に遅れてしまった。この原因は全て、自分の怠慢と努力の足りなさにあり、深く反省している。 実験の手技や基本的な考え方、流れなどには大きな変化はない。以前から引続き行っている実験の延長線上にあり、早く実験を軌道に乗せ、遅れている実験計画を今後出来るかぎり早い時期に終了させたいと考えている。従ってまだ研究成果をまとめる段階には至っていない。 これまでの実験結果からは、ラットの視床下部のparaventricular nucleus(PVN核)はモルフィンの微量注入により劇的な鎮痛効果を示している。また一方、脳幹の中脳水道周囲灰白質や延髄縫線核群には、下行性疼痛抑制路が存在していることが判明しており、恐らくラットの視床下部のPVN核は、この下行性疼痛抑制路に関連し、そのメカニズムとして、モルフィン系が関与していると推測される。これまでラットの腹腔内にモルフィンの拮抗薬ナロキソンを注入すると、PVN核のモルフィン注入の効果が減弱する傾向にある。しかし、この結果は必ずしも一定でなく、もっとラットの実験例数を増やして確かめる必要がある。また、慢性実験やPVN核の電気刺激による影響、ならびにナロキソン腹腔内投与によるその影響や変化、モルフィン注入例との比較など別の方面からの検討の必要もあると考え、その準備をすすめている。
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