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1991 年度 実績報告書

RAの発症と進展における抗II型コラ-ゲン抗体産生の役割

研究課題

研究課題/領域番号 03670715
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

藤井 克之  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (10112856)

研究分担者 蔡 詩岳  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (80183359)
キーワード慢性関節リウマチ / 抗II型コラ-ゲン抗体 / 自己抗体
研究概要

我々は、ヒト血清から非特異的反応を最少限に押えた抗コラ-ゲン抗体の検出法(ELISA)を開発し、これにより、RA患者の血清中には硝子軟骨で合成されるII型コラ-ゲンに特異的な抗体が存在し、とくに、発症直後の同抗体の出現率が極めて高いことを見い出している。本年度の研究では、RAにおけるII型コラ-ゲンに対する自己抗体の抗原決定部位を検索するために以下の実験を行った。
1)ヒト関節軟骨から、II型コラ-ゲンを分離精製した。2)同コラ-ゲン分子をシアノゲンブロマイドにて処理した後、CMセルロ-スによるイオン交換クロマトグラフィ-とBioゲルAによるゲル濾過により、数個のペプチド鎖(CNBrペプチド)に分離した。3)各CNBrペプチドをstep wise cooling法を用いて3本鎖ヘリックス構造に巻き戻し、renatured CBペプチドを調製した。4)抗II型コラ-ゲン抗体陽性のRA患者血清16例と上記のrenatured CBペプチドとの交叉性をELISA法により検討した。
〈結果〉RA患者の抗コラ-ゲン抗体は、II型コラ-ゲンのCBー8,CBー11に高い反応性を示すが、その他、弱いながらもCBー9,CBー10などのペプチド鎖とも広く反応することが観察された。
以上の結果から、RAにおけるコラ-ゲンの自己抗体は、II型コラ-ゲンの3本鎖ヘリックス構造のほぼ全域にわたるconformational determinantsに起因することが示唆された。
今後は、RAにおけるII型コラ-ゲンに対する自己抗体の、関節炎の発症と進展における役割を追究するために、RAの関節軟骨における本抗体の存在様式について検索を進めてゆきたいと考えている。

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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