研究課題/領域番号 |
03670722
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研究機関 | 福井医科大学 |
研究代表者 |
後藤 幸生 福井医科大学, 医学部, 教授 (40079984)
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研究分担者 |
川上 浩文 福井医科大学, 医学部, 助手 (00214601)
藤林 哲男 福井医科大学, 医学部, 助手 (90199357)
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キーワード | 自律神経機能 / 心電図R-R間隔変動値 / 微量発汗量連続測定 / 体温 / 換気カプセル法 / 周波数解析 / 鼓膜温 |
研究概要 |
本テーマでの研究では、心電図R-R間隔変動の“ゆらぎ"が自律神経の影響を非常に敏感に感受するものとして、当初、手術中の患者を対象に研究計画を立てた。そして科学研究費補助金(試験研究)の補助により試作完成した我々の自律神経機能検査システム機器を利用し、麻酔中の患者の自律神経機能殊にその高速フーリエ変換した周波数解析を行い、これらにより患者の交感神経優位度、副交感神経優位度を判別すると同時に交感神経と関係の深い発汗量を換気カプセル法を用いて連続記録し、両者併せてその時々の自律神経機能がどの様に変動するかを全身的な見地から分析できるよう計画した。しかし本年度において計画した微量発汗量連続測定装置としてのハイドログラフも、その使用法の未熟さと手術室という温度、湿度が良環境の場所では予期したようなデータは得られ難いことが分かった。また上記の自律神経機能検査システム機器も可なり大掛かりの装置となったため、手術室への移動が不可能という事情が重なり、十分な成績が得られず、本年度の研究計画予定の一部も結果的には次年度にずれ込む見込みとなった。そこで新規に日本コーリン社製の自律神経パッケージを購入し、手術室内における心電図R-R間隔変動の“ゆらぎ"解析を行い、かつ体温変動の測定でもって発汗の測定に代えることで、当初の研究目的を達成させる様に計画変更を考えた。殊に両鼓膜温を同時に連続して測定出来るようにした。その意義は中心体温すなわち深部温特に中枢神経・脳の温度を表示するものとしての意義があることを突き止めた。これらの態勢変更により、手術中の自律神経機能を中枢、末梢合わせて検討できると思われ、次年度には可なりの成績が挙げられる様に準備が整った。
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