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1991 年度 実績報告書

ヒト腎癌に特異な癌遺伝子群の活性化機構の解明および遺伝子診断法と治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 03670759
研究機関横浜市立大学

研究代表者

執印 太郎  横浜市立大学, 医学部, 講師 (80179019)

研究分担者 穂坂 正彦  横浜市立大学, 医学部, 教授 (30106330)
窪田 吉信  横浜市立大学, 医学部, 助教授 (10106312)
キーワードヒト腎癌 / cーmyc / EGF受容体 / スラミン / myb
研究概要

我々は以前よりヒト腎癌組織から直接RNAを抽出して癌遺伝子発現を検討した結果、ヒト腎癌ではcーmyc及びEGF受容体の2つの癌遺伝子が活性化している事を明らかにしてきた。今回の研究目的は特にcーmyc遺伝子がいったいどの様な機構で活性化されているかを明らかにしてその活性化の機構をブロックする方法を模索してヒト腎癌の治療に役立てたいということである。トリパノゾ-マの治療薬スラミンは細胞増殖因子とその受容体結合を有効に阻害することが知られている。我々はまずヒト腎癌細胞株で、EGF受容体とcーmycを同時に過剰発現している細胞株を対象としてEGF受容体の活性化をスラミンの処理により阻害してcーmycの発現の変化、細胞増殖の変化について、検討した。その結果スラミン処理によりcーmyc発現は著明に低下した。又同時に細胞の増殖も著明におさえられた。これによりEGF受容体とcーmycが同時に過剰発現しているヒト腎癌ではEGF受容体のチロシンキナ-ゼを含むタンパク質の機能が二次的にcーmycの発現を亢進させてヒト腎癌の増殖能を促進させている事が考えられた。又癌遺伝子cーmybの関連遺伝子Aーmyb、Bーmybについては二次的にcーmycの発現を亢進させていると考えられているが、これらの遺伝子のヒト腎癌組織における発現の有無、cーmyの発現との関係、腎癌の悪性度との関係について検討した。その結果Aーmyb、Bーmybともに少数例のヒト腎癌で発現が確認された。Bーmybの発現しているものではcーmycの発現が高く悪性度が高い可能性があるので現在詳細に検討中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 酒井 直樹,執印 太郎,穂坂 正彦: "ヒト腎癌におけるmyb関連遺伝子の発現" 日本泌尿器科学会雑誌.

  • [文献書誌] 千葉 喜美男,執印 太郎: "ヒト腎癌細胞株に対するトリパノゾ-マ治療葉スラミンの効果" 日本泌尿器科学会雑誌.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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