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1992 年度 実績報告書

子宮内膜症の新しい診断法並びに病態,成因に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03670769
研究機関千葉大学

研究代表者

深澤 一雄  千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (00189911)

研究分担者 岡嶋 祐子  千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (10203978)
岩崎 秀昭  千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (60124244)
稲葉 憲之  千葉大学, 医学部, 講師 (70114238)
キーワード子宮内膜症 / 胎盤蛋白PP_<14> / ラミニン / ファイブロネクチン / IV型コラーゲン / Cancer antigen125 / Cancer antigen130 / Cancer antigen602
研究概要

子宮内膜症患者における血中PP_<14>,CA130,CA602値を測定した。PP_<14>については血中値測定のためのEIAを競合型固相法により新たに組み立て,健常男性,健常非妊婦,正常妊婦,各種婦人科疾患患者で血中PP_<14>値を測定した。正常排卵周期を有する女性の血中平均値は5.0ng/ml,標準偏差6.3ng/mlで,男性の平均値3.0ng/mlより有意に高値であった。月経周期との関係では分泌期とくに月経直前に有意に高値(10.5ng/ml)であり,正所性子宮内膜の分泌期に明瞭な局在が認められた免疫組織学的結果を裏付けた。正常妊婦においては全妊娠期間で非妊時より高値を示したが,とくに第1trimesterで他に比して有意に高値(360ng/ml)を示し,hCG,CA125と同様の変化であった。各種婦人科疾患患者における血中PP_<14>値は子宮内膜症を除いてすべて低値で,内性,外性子宮内膜症患者においてはそれぞれ44%,20%の治療前血中高値率であった。しかしCA125のそれぞれ83%,36%に比して低値で,PP_<14>は子宮内膜症のスクリーニングマーカーとしては不適と思われた。上昇例においてはその後の治療経過をよく反映し,モニタリングマーカーとしては十分使用可能であった。CA130の健常非妊婦,正常妊婦,各種婦人科疾患患者における血中値を測定した。正常排卵周期婦人では月経期にやや高値を示したが、有意差は認められなかった。正常妊婦においては第1trimesterで他に比して有意に高値(68.2U/ml)を示した。各種婦人科疾患患者ではCA125同様子宮内膜症で平均110U/ml,高値率64%と高値を示し,治療経過もよく反映した。悪性腫瘍患者では悪性卵巣腫瘍とくに漿液性嚢胞腺癌患者で平均461U/ml,高値率75%と高値を示し,CA125と全く同様の結果であった。CA602についての結果も同様であり,CA130,CA602の子宮内膜症マーカーとしての臨床的有用性が示された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 布山 隆史,稲葉 憲之,岡嶋 祐子,深澤 一雄 他: "正所性および異所性子宮内膜組織における細胞外基質,Placental Protein14(PP_<14>),Cancer Antigen 125(CA125)類似腫瘍マーカーの免疫組織学的検討." エンドメトリオージス研究会会誌. 12. 264-268 (1991)

  • [文献書誌] 赤間 晴雄,稲葉 憲之,岡嶋 祐子,深澤 一雄 他: "子宮内膜症における血清Placental Protein 14(PP_<14>)の測定." エンドメトリオージス研究会会誌. 12. 269-273 (1991)

  • [文献書誌] Ota Y,Inaba N,Fukasawa I,Y,ed al: "The development of a sandwich enzyme immunoassay for placental protein 14 and its significance in obstetrics and gyne cology." Chiba Medical Journal.

  • [文献書誌] Yamaguchi T,Inaba N,Fukasawa I,Okajima Y,et al: "Clinical usefulness of cancer antigen 130 (CA130) in the gynecologic field : CA130 levels in various body fluids." Chiba Medical Journal.

  • [文献書誌] Yamaguchi T,Inaba N,Fukasawa I,Okajima Y,et al: "Immunohistochemical study of cancer antigen 130 in human and cynomolgus monkey placentae, and in benign and malignant gynecologic disease." Chiba Medical Journal.

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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