研究課題/領域番号 |
03670800
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
岩下 光利 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (30124936)
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研究分担者 |
三室 卓久 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (40209854)
安達 知子 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (70175173)
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キーワード | 成長因子 / 胎児発育 / IGF-I / 胎盤 / IGF結合蛋白 |
研究概要 |
抗体中和実験 1.妊娠マウスに抗IGF-I抗体および抗IGFBP-1抗体を投与し、胎仔・胎盤発育に与える影響を検討する。 抗IGF-I抗体を妊娠3〜10日および妊娠11〜18日に母体腹腔内に投与したときの妊娠18日の胎仔重量は、それぞれ1235.1±16.2mg、1298.6±15.0mgと同じ妊娠前半と後半に正常家兎血清を投与したコントロール群の、1470.6±12.7mg、1360.3±12.7mgと比較し有意に(p<0.001)低かった。同様に、妊娠前半および後半に抗IGFBP-1抗体を投与したときの妊娠18日の胎盤重量はそれぞれ71.6±2.1mg、74.5±2.6mgで対応したコントロールの101.9±1.9mg、105.7±4.0mgと、抗体投与群で有意に(p<0.0001)抑制された。抗IGFBP-1抗体投与では逆に胎仔重量は有意に(p<0.001)増加し、妊娠前半と後半に抗体を投与した群ではそれぞれ1430.2±13.9mg、1448.5±13.7mgであるのに対し、コントロール群では1286.7±13.4mg、1295.6±15.9mgであった。 2.妊娠マウスに抗IGF-I抗体および抗IGFBP-1抗体を投与し、母体に投与したアミノ酸の胎仔への移行を検討する。 妊娠14日〜17日に抗IGF-I抗体および抗IGFBP-1抗体を母体に投与し、妊娠18日に^3H-alphaaminoisobutyric acid(^3H-AIB)を母体に投与して、時間をおって胎仔血中の^3H-AIBの放射活性を測定した。抗IGF-I抗体投与ではAIB投与後60分まで胎仔へのAIBの移行の抑制が見られたが、逆に抗IGFBP-1抗体投与ではAIB投与後90分まで胎仔へのAIBの移行が促進された。
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