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1991 年度 実績報告書

数値シミュレ-ションによる耳音響放射発生機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 03670806
研究機関東北大学

研究代表者

和田 仁  東北大学, 工学部, 助教授 (30111264)

研究分担者 大山 健二  東北大学, 医学部, 講師 (10152266)
小林 俊光  東北大学, 医学部, 助教授 (80133958)
高坂 知節  東北大学, 医学部, 教授 (80004646)
キーワード耳音響放射 / 数値シミュレ-ション / 蝸牛 / 外有毛細胞 / 非線形性 / 能動性
研究概要

外耳道に挿入した高感度マイクロホンにより検出される、自発耳音響放射(Spontaneous Otoacoustic Emissions:SOAE)および音刺激後に記録される誘発耳音響放射(Evoked Otoacoustic Emissions:EOAE)は、主に外有毛細胞に関連した蝸牛内微小機械振動に由来したものと考えられ、現在有用な検査法のない内耳機能を評価する手段として、臨床応用が期待されている。しかし、今の所、OAEについては不明な点が多い。
そこで本研究では、研究代表者(和田)が既に構築した、中耳の運動方程式に内耳の働きを組み込み、OAE測定装置の出力に対応する式を導出し、種々のパラメ-タを変えて数値シュミレ-ションを行い、これまでに得られている測定結果や本研究の実験で得られる結果と比較することにより、OAEの発生機序の本質的な解明を試み、以下のことを明らかにした。
1.本研究で構築したnonlinear harmonic,transientの解法を用い、外有毛細胞(Outer Hair Cells:OHC)のactiveな働きを考慮すると、実験デ-タと類似のOAEのシミュレ-ションの再現が可能である。
2.実験デ-タと数値シミュレ-ションの比較から、基底板(Basilar Membrane:BM)の非線形性は入力刺激音の形態(連続音、バ-スト音)、および入力音圧のよって異なっており、BM上でも蝸牛入口と蝸牛孔では非線形性の強さに差があると推察された。
3.EOAEは刺激音入力後、一定の時間、非線形性が入力音周波数に対する特徴周波数(Characteristic Frequency:CF)部位とそれより数百Hz高いCFをもつ部位の間で強まっているために出現する可能性が高い。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 和田 仁: "外有毛細胞の能動的な働きを考慮に入れた蝸牛の挙動解析" 日本機械学会論文集.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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