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1992 年度 実績報告書

網膜剥離によるグリア細胞の変性と増殖膜-網膜器官培養を用いたin vitro モデル

研究課題

研究課題/領域番号 03670828
研究機関京都大学

研究代表者

松村 美代  京都大学, 医学部, 講師 (30144380)

研究分担者 岩城 正佳  京都大学, 医学部, 助手 (10093163)
キーワード増殖性硝子体網膜症 / グリア細胞 / アストロ細胞 / ミューラー細胞 / 増殖糖尿病網腫症
研究概要

本研究は、網膜剥離に伴うグリア細胞の変化を明らかにすることと、眼内の増殖組織の形成におけるグリア細胞の関与に関して明らかにすることであった。平成3年までに、手術切除されたヒト網膜について免疫組織学的観察を行い、ミューラー細胞とアストロ細胞の変化について知見を得た。また増殖性硝子体網膜症(PVR)眼から手術切除された増殖組織に対して同様の検討を行った所、網膜前増殖膜では40%の症例でグリア細胞を認め、10%の症例でミューラー細胞が認められた。このことは、PVRの網膜前増殖膜では、グリア細胞としてアストロ細胞が主体であるが、一部ミューラー細胞の関与があることを示している。増殖糖尿病網膜症(PDR)はPVRと同様に眼内増殖組織が形成されるが、PDRは成人の失明原因の第1位を占める疾患であることから、PDRとPVRの増殖組織を比較することは、重要と考えられた。PVRと同様の検討をPDRの増殖組織について行った所、PDRの網膜前増殖組織にもグリア細胞が認められた。これらのグリア細胞は、PVRと同様に主としてアストロ細胞由来であったが、一部にミューラー細胞も認められた。またPDRでは網膜上のみならず、硝子体面に沿って増殖組織が形成されるが、この組織にはアストロ細胞は、まったく認められなかった。以上のようにPVRでもPDRでも、網膜上の増殖組織にはグリア細胞が認められた。このことは、グリア細胞が種々の疫患にみられる網膜上の増殖組織の形成に関与していることを示唆する。これらの成果は内外の学会及び学会誌上で発表した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 細田 泰子: "Intravitreal neovascnlar tissue of proliferative diabetic retinopathy-an immunogisto chemical study" Ophthalmic Research. 24:5. 260-264 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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